ピックルボールのディンクをミスする人の特徴11選

ピックルボールのディンク

ピックルボールにおけるディンクショットは、一見地味ですが試合の主導権を握るために非常に重要なテクニックです。

ディンクとはネットぎわに柔らかく落とすソフトショットのことで、ラリーを長引かせたり相手のミスを誘ったりするのに使われます。

派手な強打で一気にポイントを取りたくなる気持ちは分かりますが、上級者ほどパワーよりコントロールや精度の大切さを知っています。

実際、ディンクを制する者がゲームを制するとも言われるほどで、試合のペースをコントロールし、エラーを減らし、勝利のチャンスを作り出す鍵になるのです。

とはいえ、多くの初心者〜中級者はこのディンクに苦戦します。

なぜなら、ディンクは強く「打つ」ショットではなく繊細なコントロールと忍耐を要するため、最初はどうしても力任せにボールを押し込もうとしてミスしてしまいがちです。

そこでこの記事では、ディンクをミスしてしまう人に共通する11の特徴を紹介します。

思い当たるクセがないかチェックし、当てはまった場合はぜひ改善のヒントにしてみてください。

きっとディンクショットの安定感が増し、キッチン周りの攻防に自信が持てるようになりますよ♪

目次

ピックルボールのディンクをミスする人の特徴11選

  • 膝を曲げずに姿勢が高い
  • パドルを強く握りすぎる
  • スイングが大きすぎる
  • 手首を使いすぎる
  • 足を動かさず手だけで取りに行く
  • ボールを急いで打ちすぎる
  • 肘でスイングしてしまう
  • キッチンからすぐ下がってしまう
  • 力んで強く打ちすぎる
  • ディンクラリーで我慢できない
  • 狙いが単調

膝を曲げずに姿勢が高い

ディンクの際に姿勢が高すぎるとミスにつながります。

キッチンライン付近で足を揃えたまま背筋を伸ばして立っていると、ボールを打つとき腰から前に屈む形になり、バランスを崩してボールが浮きやすくなります。

実際、膝を曲げず背筋が高いままだとボールコントロールもしづらく、次の反応も遅れてしまいます。

安定したディンクを打つには、少し腰を落として重心を低く構えることが大切です。

足幅は肩幅よりやや広めに開き、膝をしっかり曲げて自分の体をボールの下に滑り込ませるようなイメージで構えましょう。

そうすることで重心が安定し、ネット越えギリギリのソフトなタッチもしやすくなります。

パドルを強く握りすぎる

緊張しているときやミスを恐れるあまり、パドルを必要以上にギュッと握りこんでいませんか?

実はこの「力み」がディンク失敗の大きな原因になります。

パドルを金槌のように握り締めてしまうと、手首や腕が硬直して繊細なタッチが失われ、ディンクが思った以上に飛びすぎてアウトしたり浮いたりしやすくなります。

握力を抜いてリラックスすることでパドルの面感覚が良くなり、ボールに余計な力を伝えずコントロールしやすくなります。

ディンクするときは「握りは軽く、タッチはソフトに」を意識してみましょう。

スイングが大きすぎる

ディンクでやってしまいがちなミスの一つが、大振りしすぎることです。

大きく引いたテイクバックから強く振り抜こうとすると、繊細なディンクにはエネルギー過多で、結果的にボールが浮いて相手に狙われる「ポップアップ」を誘発しがちです。

ディンクはパワーではなくコントロール重視のフィネスショットなので、スイングはコンパクトにまとめるのがコツです。

後ろの引きは最小限にとどめ、パドルをボールのところまでまっすぐ出すようなイメージで、ネットを越すのに十分な軽い押し出し動作で十分です。

振り幅を抑えることで力加減の微調整がしやすくなり、安定した高さと深さのディンクが打てるようになります。

手首を使いすぎる

ディンクをミスする人にありがちなクセとして、インパクト時に手首を必要以上にこねてしまう動きがあります。

特にボールを持ち上げようと焦ると手首をパチンと弾いてしまいがちですが、この動きをするとパドルがインパクト直前に急加速し、ボールコントロールを失って高く浮いてしまう原因になります。

相手にとっては絶好のスマッシュチャンスになってしまうでしょう。

手首はできるだけ固定し、ショットのパワー源は肩や腕全体から生み出す意識を持ちましょう。

手首の小さな関節に頼らず、大きな筋肉で安定的になぞるようにボールを持ち上げれば、高さやコースのばらつきが減りミスも少なくなります。

足を動かさず手だけで取りに行く

「ディンクに振り回されてつい手だけ伸ばしてしまう…」という人は要注意です。

ついつい足を使わずに体を傾けて手だけでボールを取りに行こうとするクセがあると、姿勢が崩れてパドル面も不安定になり、ミスヒットや浮き球の原因になります。

上級者は「足を使ってボールに近づけ」と口を揃えます。

実際、良いフットワークがあれば最適な打点に入ることができ、無理な体勢で手を伸ばす必要がなくなるのです。

ディンクに対処するときは、面倒くさがらずに小刻みなステップで自分の体ごとボールに寄せていきましょう。

足を動かすことで常にベストな姿勢でボールを迎えられ、落ち着いてソフトタッチの返球ができるようになります。

ボールを急いで打ちすぎる

ディンクではタイミングも重要です。

せっかく相手の球が自陣コートに落ちても、バウンド後すぐの弾み始めで慌てて打とうとすると、まだボールに勢いが残っているためコントロールが難しくなります。

ディンクでは少し落ち着いて、バウンド後にボールが一番高く上がった頂点でヒットするよう心がけてみましょう。

ボールが頂点に達する頃にはエネルギーも落ち着いて扱いやすくなっており、ネットに引っ掛けたりオーバーしたりするミスを減らせます。

余裕を持ってボールを見極め、最高点でそっと持ち上げるように打つと安定した軌道のディンクが返せます。

肘でスイングしてしまう

ストローク時のフォームにも注意が必要です。

特にバックハンドの場面で多いのが、肘を支点に前腕だけでパドルを振ってしまう誤ったスイングです。

いわゆる「肘打ち」のように肘から先だけを使ってボールを当てにいくと、パドル軌道が鋭角的になりすぎて打球が安定しません。

肘で打つ動きはコントロールしにくいうえに、打点付近でスイングが急停止する癖があり、不安定なショットにつながります。

改善策として、肩を軸にして肘はなるべく真っ直ぐ保ち、体全体で下からすくい上げるようにディンクする意識を持ちましょう。

肘の余計な動きを抑えればスイング軌道がシンプルになり、毎回安定したタッチでボールを運ぶことができるようになります。

キッチンからすぐ下がってしまう

ディンク戦の立ち位置にも癖が出ます。

初心者は相手のボールが自分のコート深くに落ちそうになると、怖がってすぐ後ろに下がってしまうことがあります。

しかし実は、簡単にベースライン方向へ下がるのもミスの原因になりえます。

というのも、一度後ろに下がってしまうとネット際から離れてしまい、相手に攻める時間とスペースを与えてしまうからです。

ノーバウンドで取れば余計な力をボールに与えずに済み、相手に足元へ沈められるリスクも減らせます。

力んで強く打ちすぎる

「ディンクでもちゃんと打ち込まないと…!」と力が入ってしまう人も多いでしょう。

しかしディンクでフルスイングすると、大抵はボールが高く浮きすぎてしまい、相手にスマッシュで叩かれる絶好の機会を与えてしまいます。

実際、ディンクはパワーでなくタッチで勝負するショットです。

強く打とうとしなくても、柔らかいタッチでネットを越える位置に落とせればそれで十分効果があります。

力みすぎてミスをするくらいなら、むしろネットギリギリを狙わず少し高めでもいいからコート内に確実に入れる方が良い結果に繋がります。

普段から「8割の力でソフトに運ぶ」くらいの感覚で練習し、力を抜いてコントロール優先のディンクを身につけましょう。

ディンクラリーで我慢できない

ディンクラリーは長期戦になることも多く、精神的な辛抱強さも試されます。

初心者によくあるのが、せっかく粘りのディンク合戦に持ち込んだのに「早く決着をつけたい」と焦って無理に強打に切り替えてミスしてしまうパターンです。

しかし経験者ほど、ディンク戦では我慢した者勝ちだと知っています。

上級者は相手より長くラリーを続けてミスを引き出す「粘り勝ち」の戦術を心得ており、安易に強打で終わらせようとはしません。

ディンクラリーでは焦りは禁物です。

たとえラリーが続いても動揺せず、「相手が根負けするまで続けてやる」くらいの開き直った気持ちで粘りましょう。

チャンスボールが来たと確信できるまでは攻め急がず、一球一球丁寧に低い軌道のディンクを打ち続けることが大切です。

狙いが単調

ディンクミスを誘発するもう一つの要因は、ボールのコース選択にあります。

コースが単調すぎる人、例えば常にストレート方向へばかり返球してしまう癖がある人は要注意です。

ストレートのディンクはネットの端が高く距離も短いため、どうしても成功率が低くミスが増えがちです。

さらに上級者相手だとパターンを読まれやすく、一度予測されてしまうと浮いた球を一気に叩かれてしまうリスクも高まります。

対策としては、意識してクロスコート方向のディンクを増やすことです。

斜め方向へのディンクはコート対角線の長さをフルに使える分だけネットを越す余裕が生まれ、多少高めに越えてもアウトになりにくいというメリットがあります。

実際、サイドライン際ではなく相手を動かすようなコース(例えばクロスやサイドライン際)を狙った方が、相手に簡単に叩かれにくく自分達に隙を作りやすいとされています。

毎回同じところに打つのではなくコースにバリエーションを持たせることで、相手に的を絞らせず自分達のペースでディンク戦を展開できるでしょう。

最後に

ピックルボールのディンクショットでありがちなミスの特徴を11項目紹介しました。

これらのうち一つでも意識して直せば、ディンクがポップアップしてしまう頻度は劇的に減り、キッチン周りでの自信も大きく高まるとされています。

誰だって最初は失敗するものですし、ミスは上達のための糧でもあります。

大事なのはそこから学んで改善していくことです。

今回挙げたポイントを踏まえて練習を重ねれば、きっとディンクが安定しプレー全体にも余裕が生まれてくるはずです。

ミスを恐れず楽しみながら、柔らかいタッチのディンクを武器にコートで活躍しましょう!

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