Wilson(ウィルソン)のピックルボールパドル一覧
Wilson Profile(ウィルソン・プロファイル)
ウィルソン初期のエントリーモデルに位置付けられたグラファイト複合素材パドル。
軽量で扱いやすく、初心者向けの定番として親しまれました。
Wilson Surge(ウィルソン・サージ)
ウィルソン初期の中級モデル。
ポリマーコアにファイバーグラス複合フェースを採用し、Surge Pro(重量型)やSurge Lite(軽量型)など派生モデルも展開されました。
Wilson Tour(ウィルソン・ツアー)
上級者向けに開発されたグラファイト面パドル。
独自のBLXテクノロジー(玄武岩ファイバー複合)を搭載し、パワーコンブコアによるソフトな打球感と安定性が特長です。
Wilson Energy(ウィルソン・エナジー)
反発力と快適性にフォーカスした中級モデル(2010年代後半)。
ポリマーハニカムコアとファイバーグラス面により、腕に優しい打球感でパワーを引き出す設計です。
Wilson Juice シリーズ(ウィルソン・ジュース)
2021年前後に登場したワイドボディ型パドル。
Juice(標準幅)とJuice XL(エロンゲーテッド=長身形状)の2モデルがあります。
Juice XLは17インチの長い全長と細身のフェースが特長で、シングルスでのリーチを強化したモデルです。
いずれもファイバーグラス複合面とポリマーコアを採用しています。
Wilson Echo シリーズ(ウィルソン・エコー)
2022年前後に登場したコントロール志向モデル。
Echo(標準版)とEcho Carbon(高性能カーボン版)の2種類があります。
Echoは5.5インチの長めグリップを備えたオールラウンド形状で、振動吸収性の高いポリプロピレンコアと軽量なグラスファイバー面によりコントロールしやすい設計です。
Wilson Fierce シリーズ(ウィルソン・フィアース)
中級者がステップアップするためのオールラウンドモデル(2022年発売)。
厚さ13mmのポリコアとロングハンドル設計でパワーとコントロールの両立を狙ったシリーズです。
上位モデルのFierce Proはカーボンファイバー面でスピン性能を強化し、Fierce MaxおよびFierce Teamはグラスファイバー複合面で扱いやすさと価格を両立しています(※NBAチームデザインの限定モデルも展開)。
Wilson Tempo シリーズ(ウィルソン・テンポ)
コントロール寄りの16mm厚パドルシリーズ(2022年発売)。
Tempo 16(標準モデル)とTempo Pro 16(高性能モデル)があり、どちらも幅広のフェースでスイートスポットが広く安定したコントロール性が魅力です。
特にTempo Proは周縁にサーモフォーム加工(熱成型)を施し剛性を高めることで、打球時の安定性と振動減衰性を向上させ、全面にRawカーボン素材を用いることでスピン性能も強化されています。
Wilson Blaze シリーズ(ウィルソン・ブレイズ)
攻撃的プレーヤー向けのパワー系パドルシリーズ(2022年発売)。
Blaze 13(標準モデル)、Blaze Pro 13(高反発モデル)、Blaze Tour 16(厚めコアモデル)などがラインナップされています。
いずれも軽量かつ強靭なカーボン複合フェースを採用し、高い操作性とスピードあるボレーが可能です。
特にBlaze Tourは16mm厚コアによる安定感、Blaze Proと13は13mm薄型コアによる瞬発力が特長です。
またBlaze Edgeless 13(エッジガード無しの一体成型モデル)も存在し、より均一なフェース反発と空気抵抗の低減を図った設計になっています。
Wilson Cadence シリーズ(ウィルソン・ケイデンス)
2023年発表の最新シリーズで、コントロール性能を追求したモデルです。
代表的なCadence 16およびCadence Edgeless 16(エッジガード無し)では、16mm厚のRawカーボンファイバー面パドルによりスピンと安定性を両立。
特許技術の一体成型構造で広いスイートスポットと均一な打球感を実現しています。
さらに薄型強打モデルのCadence Tour 12も展開されており、12mmコアによるシャープな反応でドライブやスマッシュに威力を発揮します。
Wilson Vesper シリーズ(ウィルソン・ベスパー)
2024年に投入されたウィルソン最上位シリーズです。
画期的なブラダー成型(一体成型)フレームとフォーム(泡素材)内蔵コア「360CellX」を採用し、衝撃時の面ブレを極限まで抑えた設計になっています。
Vesper Control 17(厚さ17mmワイド型)とVesper Power 14(厚さ14mmエロンゲーテッド型)の2モデルがあり、ともに高品質なRawカーボンフェースで優れた回転性能とフィーリングを提供します。
スイートスポットが非常に広く、高密度フォームにより打球時の一貫性と安定性が飛躍的に向上しているのが特徴です。
※多くは中国製ですが、高い品質基準を満たしています。

Wilson(ウィルソン)のピックルボールパドルの特徴
初期モデル(Profile/Surge/Tour/Energy)の特徴
Wilsonの初期パドルであるProfileやSurge、Tour、Energyシリーズは、いずれもポリプロピレン製ハニカムコアを採用し、当時主流であったグラファイトもしくはファイバーグラス複合素材のフェースを備えています。
軽量で扱いやすく耐久性に優れることが特徴で、初心者から中級者まで幅広く使いやすい設計でした。
例えばTour Proモデルでは重量約8.2〜8.7オンスとやや重めで安定性を重視し、表面に荒めのテクスチャ加工を施すことで狙った方向へ打球をコントロールしやすくしています。
またPower Combと呼ばれる独自のコア技術により、衝撃エネルギーを適度に吸収してソフトな打球感を実現していました。
これら初期モデルは現在では設計の古さはあるものの、ウィルソンの信頼性と手頃な価格から入門用として一定の人気がありました。
Wilson Juiceシリーズの特徴
Wilson Juiceシリーズは、ウィルソンがピックルボール市場で本格展開を始めた代表的モデルです。
標準のJuiceは全長15.5インチ前後・幅約8インチのワイドボディ型で、ダブルスプレーヤーに嬉しい業界最大級のスイートスポットを備えています。
グラスファイバーを含む複合フェース素材による高い反発力と扱いやすさが魅力で、ポリプロピレンコアとの組み合わせでコントロールもしやすいオールラウンド性能です。
厚みは約14mmと標準的で、平均重量も7.5〜8.0オンス程度と中量級に収まっているため初心者でも振り抜きやすいでしょう。
一方、Juice XLは全長17インチ・幅約6.75インチという細長いエロンゲーテッド型です。
この形状によりリーチを活かしたプレーが可能で、特にシングルスでコートカバー力を発揮します。
ただしフェース幅が狭いぶんスイートスポットは標準Juiceより小さめになるため、ミスヒットにはやや注意が必要です。
素材構成やコアはJuiceと同様で、重量は7オンス台後半と比較的軽め。
振動吸収性にも優れており、長めの5インチグリップは両手打ちもしやすくテニス経験者にもフィットする設計です。
Wilson Echoシリーズの特徴
Wilson Echoシリーズは、コントロール志向のプレーヤー向けに設計されたモデルです。
特徴的なのは5.5インチのロンググリップで、バックハンドの両手打ちがしやすく安定したスウィングが可能になります。
パドル形状はオーソドックスな丸型に近いハイブリッド形状(全長約16インチ・幅約8インチ)で、シングルス・ダブルス問わず扱いやすい万能型と言えます。
標準のEchoはフェース素材に軽量なファイバーグラス複合材を使用しており、反発力とコントロール性のバランスが良好です。
内部のポリプロピレン・ハニカムコアが打球時の振動をしっかり吸収してくれるため、打感がソフトで腕や肘への負担が少ないのも魅力です。
上位モデルのEcho Carbonでは、フェースに編み込み構造のカーボンファイバー層を追加しています。
これにより標準Echoよりも軽量ながら強靭な打球面となり、より高い威力とシャープな打感を提供します。
カーボン面特有の硬質なフィーリングは上級者好みですが、Echo Carbonは厚み15〜16mm・重量約8オンス程度のバランス設計により、パワーとコントロールの両立を図っています。
Wilson Fierceシリーズの特徴
Wilson Fierceシリーズは、競技志向の中級プレーヤーがさらなるレベルアップを目指すためのオールラウンドモデルです。
厚さ13mmの比較的薄いコアを全モデルで採用し、取り回しの良さとボールの弾きの良さを両立しています。
フェース素材はモデルにより異なり、上位のFierce Proではカーボンファイバー面(Rawカーボン)を採用しており表面の荒いテクスチャと相まって高いスピン性能を発揮します。
一方、Fierce MaxとFierce Teamではファイバーグラス/カーボン複合素材を用い、マイルドな打感とコントロール性を重視しています。
いずれも長めのグリップ設計(約5.5インチ)でテニス経験者にも馴染みやすく、厚さ13mmコアによる素早いボレー応答が武器です。
Fierceシリーズは価格帯も抑えめで初心者から中級者に人気があり、デザインバリエーションとしてNBAチームロゴを配した限定モデルも展開されています。
Wilson Tempoシリーズの特徴
Wilson Tempoシリーズは、名前が示す通りゲームのテンポ(リズム)を支配するコントロール系パドルです。
フェース幅が広く厚み16mmのコアにより、ミスヒットに強く安定したプレーを可能にしています。
標準モデルのTempo 16はファイバーグラスとカーボンの複合フェースでコントロール重視ながらも適度な反発力を持ち、中級者が扱いやすい万能型です。
平均重量も7.8〜8.0オンス程度で、ドロップやキッチン周りでの繊細なタッチからパワーボレーまでバランス良く対応できます。
上位版のTempo Pro 16では、さらなる安定性と性能向上のため最新技術が投入されています。
パドル周囲に施された熱成型(サーモフォーム)エッジガードが剛性を高め、インパクト時の面ブレや振動を低減します。
またフェース全面にRawカーボン素材を採用することでボールへの食いつきが向上し、スピン量とレスポンスの鋭さが増しています。
Tempo Proはコントロール志向ながらも攻撃的プレーにも応えるポテンシャルを持ち、競技志向の中上級者にマッチするモデルと言えるでしょう。
Wilson Blazeシリーズの特徴
Wilson Blazeシリーズは、ウィルソンが高い技術力で生み出した攻撃型パドルラインです。
最大の特徴はスイングスピードとパワーの両立にあり、シリーズ名の“Blaze”(炎)の通り、素早く鋭いショットで相手を圧倒することを狙っています。
Blaze各モデルはいずれもカーボン複合素材のフェースを持ち、特に上位モデルではRawカーボンファイバーの採用によりスピン性能も重視されています。
Blaze 13は厚さ13mm・全長約16インチのやや縦長形状で、軽量(7.6〜7.7オンス)ながら強い反発力を備えたモデルです。
Blaze Pro 13も同様に13mm厚で、素材チューニングによりさらにパワーとスピードに磨きをかけた設計です。
Blaze Tour 16は厚さ16mm・全長16インチ強のバランス型で、重量も8オンス台前半まで増加しています。
そのため安定感とコントロール性が向上し、強打時でもブレにくいのが特長です。
また特殊モデルとしてBlaze Edgeless 13(エッジガード無し)もラインナップされています。
これはフレームとフェースを一体成型することでエッジガードの段差を無くし、打球面全域で均一な反発を実現したモデルです。
空力的にも有利なため振り抜きがさらに向上し、高速ラリーで威力を発揮します。
Blazeシリーズ全体としてやや攻撃寄りの調整が施されているため、パワープレーを好む中上級者に適したシリーズと言えます。
Wilson Cadenceシリーズの特徴
Wilson Cadenceシリーズは、卓越したコントロール性能と安定性で注目される最新ラインです。
Cadence(ケイデンス)とは音楽用語で「律動」を意味し、その名の通り試合の主導権をリズミカルに握るための道具として設計されています。
主力モデルのCadence 16およびCadence Edgeless 16は、厚さ16mmの新世代コアとRawパフォーマンスカーボンフェースの組み合わせにより、スピンの掛けやすさとコントロール性を飛躍的に高めています。
特にエッジガードのない一体成型(Edgeless)構造は、フェース周辺部までムラのない反発特性を持たせ、甘い当たりでも安定したショットが可能です。
平均重量は8.0オンス前後と扱いやすく、面幅も約7.6インチと十分な広さがあるため、スイートスポットが非常に広いのも強みです。
一方、Cadence Tour 12は厚さ12mmのツアーモデルで、より攻撃的なプレーヤー向けに開発されています。
全長約15.75インチ・幅約8.25インチと標準サイズに近い形状ながら、薄型コアによる鋭い反発でスマッシュやドライブに威力を発揮します。
それでいてフレーム一体型の単一構造に高強度カーボンで補強を施すことで、細身ながら面剛性と安定性を両立している点が秀逸です。
Cadenceシリーズは総じて上級者の繊細なコントロール要求に応えつつ、必要なパワーも備えたハイエンド志向のモデル群と言えるでしょう。
Wilson Vesperシリーズの特徴
Wilson Vesperシリーズは、ウィルソンが培ったラケットスポーツ工学の粋を結集した次世代フラッグシップモデルです。
他社製品と一線を画す最大の特徴は、その特殊なフレーム構造にあります。
Vesperではテニスラケット等で培われたブラダー成型技術を導入し、パドルのフレームとハンドルを一体化させたモノコック構造を実現しました。
さらに「360CellX」と呼ばれる高密度フォーム材をコア周縁に充填し、内部のポリプロピレンハニカムをサンドイッチ状に保持しています。
この構造によりインパクト時の衝撃が均等に分散され、スイートスポットがフェース全域に拡大するとともに、打点ブレによるパワーロスが極限まで抑えられています。
ラインナップはコントロール重視のVesper Control 17(厚さ17mm・幅広形状)と、パワー重視のVesper Power 14(厚さ14mm・細長形状)の2種類です。
それぞれ名前が示すように目的に特化した設計で、Control 17は7.75インチのワイドボディによる高い安定性とコントロール性能、Power 14は16インチ以上のエロンゲート形状による強烈なパワーボレーとリーチの長さが武器となります。
両モデルともRawカーボン素材のフェースを採用しており、非常に高いスピン量と食いつき感を誇ります。
加えてシャフト部(スロート)にかけて空洞構造を設けたオープンスロートデザインとなっており、これがラケットのようなしなりを生んでボールのコントロール性を高めています。
総合するとVesperシリーズはウィルソン史上もっとも革新的で高性能なパドルであり、プロや上級競技者が求める性能要件を満たす究極の一品と言えるでしょう。
Wilson(ウィルソン)のピックルボールパドルの料金
各モデルの米国小売価格と、目安となる日本円換算(1ドル=150円計算)は以下の通りです。
- Profile(初期モデル): $69.00前後(約10,000円) ※現在は生産終了・在庫限り
- Surge(Lite/Pro各モデル): $79.00前後(約12,000円) ※生産終了
- Tour / Tour Pro: $99.00〜$119.00(約15,000〜18,000円) ※生産終了
- Energy Pro: $79.00前後(約12,000円) ※生産終了
- Juice: $119.95(約18,000円)
- Juice XL: $119.95(約18,000円)
- Echo: $99.99(約15,000円)※Echo Carbonは**$139.99**程度(約21,000円)
- Fierce Pro 13: $129.00(約19,000円)
- Fierce Max 13: $109.00(約16,000円)
- Fierce Team 13: $89.00(約13,000円)
- Tempo 16: $169.00(約25,000円)
- Tempo Pro 16: $199.00(約30,000円)
- Blaze 13: $169.00(約25,000円)
- Blaze Pro 13: $199.00(約30,000円)
- Blaze Tour 16: $219.00(約33,000円)
- Blaze Edgeless 13: $219.00(約33,000円)
- Cadence 16 / Edgeless 16: $219.00程度(約33,000円)
- Cadence Tour 12: $219.00程度(約33,000円)
- Vesper Power 14: $249.00(約37,000円)
- Vesper Control 17: $249.00(約37,000円)
また旧モデル(Profile/Surge/Tour/Energyなど)は既に製造終了しており、在庫品が特価(~$50以下)で販売されているケースもあります。
新品入手が難しい場合は中古市場での価格もご確認ください。
最後に
ウィルソンのピックルボールパドルは、老舗スポーツブランドならではの信頼性と豊富なラインナップが魅力です。
エントリーモデルからプロ仕様のフラッグシップまで揃っており、初心者が最初の一本を選ぶ際にも、経験者が最新テクノロジー搭載のモデルに乗り換える際にも、ウィルソンなら適切な選択肢が見つかるでしょう。
特に近年のVesperやCadenceシリーズに見られる画期的な設計思想(フォームコアや一体成型フレームなど)は、ピックルボールギアのイノベーションを牽引する存在として高い評価を受けています。
一方で、ウィルソンはテニスやその他競技で培ったノウハウを活かしつつも、常にピックルボール固有のニーズに耳を傾けて製品改良を重ねている点も見逃せません。
パワープレーヤーには反発力と強打の安定感を、コントロールプレーヤーには繊細なタッチとスピン性能を、それぞれのシリーズで的確に提供できるのがウィルソンブランドの強みです。
総じて、ウィルソンのパドルは品質重視で長く使える逸品が多く、初心者〜上級者まで幅広い層におすすめできます。

あなたのプレースタイルや目指す戦略に合わせて、ウィルソンのラインナップからベストマッチな一本を見つけてみてください✨️



きっとその性能とフィーリングに満足し、ピックルボールの醍醐味をさらに引き出してくれることでしょう♪



