ピックルボールパドルのフェイス(表面)加工って何?ドライブスピンが1番かかるパドルはどれ?

ピックルボールパドルのフェイス(表面)加工
目次

ピックルボールパドルのフェイス(表面)加工とは?

ピックルボールのパドルにおける「フェイス(表面)加工」とは、ボールが当たるパドルのフェイス(表面)に施される特殊な処理のことです。

パドルの表面素材自体(カーボンファイバー、ファイバーグラスなど)とは別に、その表面をどう加工しているかがポイントになります。

この加工によって表面の摩擦ザラザラ感が変わり、ボールを打つときのスピン(回転)のかかりやすさやコントロール性に影響します。

特に近年のパドルは、表面に工夫を凝らして高い摩擦を生み出すことでスピン性能を向上させています。

表面に摩擦があるとボールを掴みやすくなり、ラケットでこするように打ったときにボールに回転がかけやすくなります💡

トップスピン(順回転)をかけて強くドライブショットを打てば、ボールは弧を描いてコートに収まりやすくなるため、強いショットでもアウトしにくくなるという利点もあります。

注意点:ザラザラした表面にはルール上の制限があります。

USAPの公認規定では、パドル表面の粗さ(ざらざら度合い)が平均30マイクロメートル以下(最大でも40マイクロメートル以下)など、厳しい基準が定められています。

過度に粗い「紙やすりのような表面」は公認されず、誰もが公平になるよう上限があるわけです。

したがってメーカー各社はこの上限ギリギリを狙った表面加工を施しており、「スピンがものすごく増える魔法のパドル」というものは存在しません。

ただし、その中でも表面加工の違いによって手触りやスピン性能、耐久性に差が出てくるため、パドル選びでは重要なポイントになります。

ピックルボールパドルのフェイス(表面)加工の方法の種類

ピックルボールパドルのフェイス(表面)加工にはいくつか種類があります。

フェイス(表面)素材そのものの違いではなく、「表面をどのように処理してザラザラ感やグリップ力を出しているか」の違いです。

主な表面加工の方法には、次のようなものがあります。

  • 塗料にザラザラ素材を混ぜる塗装加工(ペイントグリット加工)
  • 特殊なコーティングや加工によるテクスチャー付与
  • 生のカーボンファイバー面(ほぼ未加工)

以下では、それぞれの表面加工の特徴と例を見ていきましょう。

塗装グリット加工(ペイントグリット)

塗装グリット加工は、パドル表面の塗料に細かな砂粒状の粒子(グリット)を混ぜてザラザラ感を出す方法です。

見た目はザラザラの塗装が施されたようになり、触ると明らかに粗い手触りがあります。

新品の状態では非常にグリップ力が高くスピンがかかりやすいのが特徴ですが、このタイプの加工には大きな欠点があります。

それは摩耗の早さです。

Selkirk(セルカーク)社の公式情報などでも触れていますが、ペイントグリットは使い始めてからザラザラが「すぐにすり減ってしまう」傾向があります。

実際、数日間ハードにプレーしただけで表面がツルツルになってしまい、スピン性能が一気に落ちてしまったという報告もあります。

プロ選手がこのタイプのパドルを使う際は、試合のたびに新品を用意するほどで、それくらい耐久性に難があるということです。

代表的な例としては、Franklin(フランクリン)社のシグネチャーモデル(MaxGritという粗い塗装技術を採用)や、Diadem(ダイアデム)社の初代Warrior(ウォリアー)パドルなどがあります。

フランクリンのシグネチャーパドルは「最大のスピン」が売り文句で、その名の通り塗装に特殊グリット粒子を混ぜ込んだ表面になっています。

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こうしたパドルは新品時のスピン性能は抜群ですが、長くその効果を維持するのは難しい点に注意が必要です。

追加テクスチャー加工(コーティングなど)

追加テクスチャー加工は、塗料に混ぜるのではなく、パドル表面に別途ザラザラした層をコーティングしたり加工を施したりする方法です。

メーカー各社が独自の技術名で呼んでいることも多いですが、本質的には「塗装グリットよりも長持ちするザラザラ表面を作る試み」と言えます。

例えば表面をサンドブラスト(砂吹き)処理して細かい凹凸を付けたり、エポキシ樹脂の層に粒子を混ぜ込んで固めるなどの手法があります。

ペイントグリットに比べればザラザラが剥がれ落ちにくく、耐久性は高い傾向にあります✨️

とはいえ加工方法によって差があり、一概には言えませんが、少なくとも塗装に混ぜただけのタイプよりは長持ちしやすいです。

現在市販されている多くのパドルはこちらのタイプに分類できます。

メーカーも「スピン持続性」や「耐久性」をアピールする場合が多いです。

ただし実際どの程度ザラザラが長持ちするかは製品によって様々で、スペック表から読み取るのは難しい部分です。

なのでAmazonの口コミやレビューとかで、パドル使用後の表面の減り具合などを確認することをおすすめします💡

代表的なパドルの例としては、Selkirk(セルカーク)社のVanguard 2.0シリーズ(FiberFlex面に長寿命テクスチャー加工を施したモデル)や、HEAD(ヘッド)社のRadical Tour Coなどが挙げられます。

これらは特殊コーティングや素材加工でザラつきを出しつつ、耐久性も確保した設計です。

また、Pro Kennex(プロケネックス)社のPro FlightやSelkirk Vanguard Power Airのように、「長く使っても表面のグリップ力が続く」と評判のモデルも存在します。

要するに、追加テクスチャー加工タイプはペイントグリットよりは長持ちで、比較的安定してスピン性能を発揮しやすいパドルが多いと言えるでしょう。

生のカーボンファイバー面(ほぼ未加工)

生のカーボンファイバー面とは、カーボン繊維の編み目がそのまま表面に出るように成形したカーボンフェイスのことです。

上から色付きの塗装やザラザラ塗料を厚く重ねず、熱圧縮加工で固めたカーボン面そのものの凹凸を活かしているため「Raw Carbon Fiber(生カーボンファイバー)」と呼ばれます。

追加の塗装グリットではなく、素材そのものの織り目+微細なテクスチャでボールを掴むイメージですね。

ここでいう「生(未加工)」というのは、「表面に塗料でザラザラを足していない」という意味での未加工であり、実際には金型の中で熱と圧力をかける「熱圧縮加工」によって成形されています。

現在ではこの生カーボンファイバー面が最も優れたグリップ力(スピン性能)を発揮する表面加工方法とされています。

カーボン繊維の編み目自体が微細な凹凸となり、これがボールをしっかり掴んで強いスピンを生み出します。

生カーボン面のパドルは、見た目が真っ黒な面(ロゴ以外ほぼ無地)であることが多いです。

これは上から塗装やプリントをしていないためで、繊維そのものの色が黒いためです。

一見地味ですが、性能面では非常に評価が高く、ここ1~2年で各メーカーがこぞって採用するようになりました。

実際、「生のT700カーボン面」を売りにしたパドルが市場に続々登場し、その驚異的なスピン性能で人気を博しています。

例えばJOOLA(ヨーラ)社のBen Johns Hyperion CFS 16、Engage(エンゲージ)社のPursuitシリーズなど、トッププロや上級者に支持されているモデルの多くが生カーボンファイバー面を採用しています。

生カーボン面のメリットはスピン性能と耐久性のバランスが非常に優れていることです。

表面のザラザラが塗料ではなく素材そのものなので、削れ落ちる心配が少なく、長期間高い摩擦性能を保ちやすい傾向にあります。

実際、様々なスピンテストでも生カーボン面パドルは常に上位にランクインし、塗装系のザラザラより明らかに長持ちするという声が多いです。

ただし、「まったく摩耗しない」わけではなく、激しいプレーを続ければ徐々に表面は滑らかになっていく点は留意しましょう。

代表的なパドル例は前述のJOOLA Hyperion(カーボンフリクション表面=実質生カーボン)やEngage Pursuitの他、CRBN(カーボン)シリーズ、Electrum(エレクトラム) Model Eなど多数あります。

生カーボンファイバー面は「耐久性が高く粗い表面」でスピン性能を高める最良の方法と言えますね✨️

ドライブスピンが1番かかるピックルボールパドルのフェイス加工とは?

ドライブショットなど強打時に、現在もっとも一般的に高いスピン性能が得られると評価されているフェイス加工は「生のカーボンファイバー面(ほぼ未加工)」です。

先ほど紹介した中でも、生カーボン面は他の加工方法に比べて常に高いスピン性能を示しています。

海外でも「最も優れたグリット(ザラザラ)オプションは生のカーボンファイバーだ」と明言されていることが多く、実際多くの上級者が「カーボン面のパドルに替えたらスピン量が段違い」と評価しています。

生カーボン面のパドルはスピン性能テストで常に高得点を叩き出しており、メーカー各社もこの素材に移行しつつある状況です。

なぜ生カーボン面がそこまでスピンに有利かというと、極限までルールの許す粗さに近い表面だからです。

先述の通りどのメーカーも粗さの上限ギリギリを狙ってきますが、特にカーボン繊維の編み目を活かした生カーボン面は、塗装やコーティングでは実現しづらい微細な凹凸を実現できます。

その結果、ボールを擦り上げる際の引っかかりが強く、ドライブスピンがしっかりとかかるわけです。

“スピンが1番かかる”とされているフェイス素材

結論からいうと、フェイス素材として現在もっとも人気で“スピンが1番かかる”とされているのは「T700 Raw Carbon Fiber」です。

日本の東レ株式会社 [TORAY]製

しなりと摩擦のバランスが良くスピン性能に優れるため、ほとんどの生カーボンフェイスパドルが T700 を採用しています。

ちなみにT800 は T700 より強く硬い素材ですが、フェイスが硬くなるためスピン用途では使われにくいのが特徴です。

もっとも、昨今のパドル開発は日進月歩で、生カーボン以外の技術でも驚くべきスピン性能を実現している例があります。

例えばSelkirk社のVanguard Power Airというモデルは、特殊な穴あき構造のハイブリッド面と「ProSpin+」という加工を組み合わせており、海外のテストではスピン量が歴代トップクラスでした。

それでいて米国ピックルボール協会(USAP)の粗さテストでは基準値を大きく下回っており、単純なザラザラ度合いだけでは説明できないスピン性能を持っています。

このように先端的な表面デザインやコア素材との組み合わせによって、粗さ以上のスピン効果を生み出すパドルも出てきています。

しかし一般論としては、「表面がザラザラしているほどスピンはかかる」と考えてほぼ間違いありません。

中でも最もザラザラ感と耐久性に優れる生カーボンファイバー面が、“ドライブスピンが一番かかる表面加工”と言えるでしょう。

実際、JOOLAEngageCRBNといった主要ブランドの高性能パドルは軒並み生カーボン面を採用しており、多くのトップ選手も愛用しています。

生カーボン面こそが現状で最高のスピン性能を引き出すカギです!✨️

補足:どの加工法であっても、公認パドルである以上は前述の通り上限があります。

そのため「生カーボン面なら魔法のようにスピンが倍増する!」というわけではありません。

塗装系のザラザラ加工と比べて有利、という相対的な違いであり、絶対的なスピン量には限界があることは頭に入れておきましょう。

いずれの表面加工でも、違いはせいぜい数百RPM程度(回転数の単位)であり、プレーヤーの技術次第で十分覆せる範囲です。

ピックルボールパドルのフェイス(表面)加工の選び方

では実際にピックルボールパドルを選ぶ際、表面加工の種類をどう考慮すれば良いでしょうか?

ポイントとなるのは自分のプレースタイル重視する性能、そしてパドルの耐久性です。

以下、パドルを選ぶときに役立つ選び方のヒントをまとめます。

パワー重視&ある程度のスピンも欲しい方はファイバーグラス系?

強いショットで相手を押し込みたい、でもある程度スピンも欲しいという方はファイバーグラス(グラスファイバー)面にテクスチャー加工したパドルも良い選択です。

ファイバーグラス面はボールの反発力(パワー)が高く、打球にスピードを出しやすい特性があります。

近年はファイバーグラス面にもテクスチャー加工が施されてスピン性能が向上しているため、パワーとスピンのバランスが優れています。

価格もカーボン系よりやや手頃なものが多い傾向があります。

例えばSelkirkのAmpedシリーズやPaddletekのTempestシリーズなどにそういったパドルがあります

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「パワーも捨てがたいがスピンもある程度欲しい」という欲張りなニーズに応えてくれます♪

表面加工の耐久性もチェック

表面加工は使っていくうちにどうしても摩耗しますが、その持ちの良さも選択時に考えましょう。

前述のように塗装グリット系はすり減りが早いので、頻繁に買い替えるつもりがない場合は避けた方が無難です。

一方、生カーボン面や高品質な追加テクスチャー加工のパドルは比較的長期間ザラザラ感が持続します。

例えば「〇〇+(プラス)」や「エリート」と名の付く上位モデルは耐久性にも配慮されていることが多いです。

Amazonの口コミとかで「○ヶ月使ってもまだザラザラしている」といった声があると安心ですね♪

USAP公認モデルかどうか

基本的に有名ブランドのパドルであればUSAP公認になっています。

公認モデルであれば前述の通り粗さに上限があるので極端な性能差は出ませんし、公式戦にも使用できます。

逆に聞いたことのないような安価なノーブランド品で「異様にザラザラ」なものは、公認基準を満たしていない可能性があります。

公式大会に出る予定がなくても、極端に粗すぎるパドルはゲームバランスを崩す恐れがあるためおすすめしません。

パドル表面の加工に気を配るのは大切ですが、それ以上にプレーヤー自身の技術も重要です💡

あるデータによれば、パドル表面の違いで生まれる回転数の差は多くても200〜400RPM程度ですが、打球時のスイング角度の違い(例えばフラット気味か、しっかり擦り上げるか)で生まれる回転数の差は600RPM以上にもなります。

つまり、適切なスイングフォームとインパクト角度を身につけることが、パドル以上にスピン量を増やす鍵なのです。

最後に

ピックルボールパドルのフェイス(表面)加工について、初心者にもわかりやすく解説してきました。

表面加工は一見地味なポイントですが、スピン系ショットを多用したい人にとっては勝敗を左右しうる重要な要素です。

大きく分けて「塗装に砂粒を混ぜたタイプ」「追加コーティングでザラつきを付けたタイプ」「生カーボンファイバー素材そのもののタイプ」の3種類があり、それぞれにメリット・デメリットがありました。

中でも生カーボンファイバー面は現在もっとも注目を集める表面加工で、ドライブショット時のスピン量を最大化してくれる傾向があります。

ただし、公認パドルである以上その差は常識的な範囲に留まります。

「最高のスピンパドル」も魔法の道具ではなく、自分の技術を後押ししてくれる道具だということを忘れないでください。

ザラザラしたパドルを使ってもスピン量の差は数百RPM程度だから、テニスのように劇的な変化は起きないってことか・・

結局のところ、安定して強いスピンを生み出すにはプレーヤー自身の練習と工夫が不可欠です。

とはいえ、自分に合った表面加工のパドルを選ぶことでプレーの質が上がるのも事実です。

フェイス(表面)がツルツルしてるパドルだとドライブスピンはほとんどかかりません。

引用:ピックルボールパドルのフェイス素材とは?種類や選び方もわかりやすく徹底解説【初心者必見】

スピン重視なのかパワー重視なのか、耐久性やフィーリングはどうか、といった観点でベストな一本を見つけてみてください。

失敗しないパドル選びのために、本記事の情報がお役に立てば幸いです(^^)

スピンを味方に付けて、ピックルボールを存分に楽しみましょう!✨️

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