CRBN TruFoam Wavesパドルのスペック
CRBN社の「TruFoam Waves」シリーズは、第4世代(GEN4)の最新フォームコア技術を採用したピックルボールパドルです。
全モデル共通でコア厚14mmの100%フォームコア(TruFoam™コア)と、表面素材にT700カーボンファイバー+グラスファイバー複合を組み合わせています。

TruFoam Wavesシリーズには形状の異なる4つのモデル(CRBN¹~CRBN⁴)がラインナップされており、それぞれ以下のようなスペックになっています。
CRBN¹ TruFoam Wavesパドル
- パドル全体の長さ(縦/全長):約42cm
- パドル面の最大幅(横):約19cm
- パドルの厚さ(コア厚):約14mm
- グリップの長さ(縦):約14.6cm
- パドル全体の重さ:約224g
他のモデル(CRBN²、CRBN³、CRBN⁴)よりも軽く、グリップが長い
CRBN¹はエロンゲーテッド形状+長いグリップを持つモデルです。
細長いヘッドによる長いリーチを活かしてネット前のボレーやスマッシュで遠い球にも手が届きやすく、標準より長いグリップは両手バックハンドにも対応しやすい設計になっています。
その反面、フェイス幅がややスリムなためスイートスポットは狭めですが、最大限のレバレッジを効かせた強力なショットが打てるのが特徴です。
CRBN² TruFoam Wavesパドル
- パドル全体の長さ(縦/全長):約41cm
- パドル面の最大幅(横):約20cm
- パドルの厚さ(コア厚):約14mm
- グリップの長さ(縦):約14.0cm
- パドル全体の重さ:約227g
CRBN²はフェイスが横に広いスクエア形状モデルです。
バランスポイントが他モデルより手元寄りに設計されており、軽快な振り抜きと操作性も兼ね備えています。

本シリーズの中で最もクイックに振れる形状であり、手元での反応が速いことから、ボレーのラリー戦でも遅れにくいと評価されています✨️
CRBN³ TruFoam Wavesパドル
- パドル全体の長さ(縦/全長):約42cm
- パドル面の最大幅(横):約19cm
- パドルの厚さ(コア厚):約14mm
- グリップの長さ(縦):約14.0cm
- パドル全体の重さ:約227g
CRBN³はCRBN¹と同じエロンゲーテッド形状を持ちながら、グリップの長さが標準的なモデルです。
長いリーチによる攻撃力を維持しつつも、グリップが短いぶん重量バランスは僅かに手元寄りになり、縦長サイズ特有の先重り感を抑えたバランスになっています。
「長いパドルは魅力だがグリップは普通が良い」というプレーヤーに適した中間的モデル
CRBN⁴ TruFoam Wavesパドル
- パドル全体の長さ(縦/全長):約41cm
- パドル面の最大幅(横):約20cm
- パドルの厚さ(コア厚):約14mm
- グリップの長さ(縦):約14.0cm
- パドル全体の重さ:約227g
CRBN⁴は全体バランスに優れたハイブリッド形状モデルです。
エアロカーブと呼ばれる曲線的なフレームデザインを採用し、空気抵抗を減らして振り抜きやすさを追求しています。
具体的には、CRBN⁴はCRBN³よりも許容性が高く、CRBN²よりも反応が速く、CRBN¹よりも取り回しが良い仕上がりになっています。
どの性能も平均以上でクセが少ないため、本シリーズの中で最も汎用性が高いモデル
CRBN TruFoam Wavesパドルのメリット
CRBN TruFoam Wavesパドルが注目される主なメリットを以下にまとめます。
- 圧倒的なパワー
- 高いスピン性能
- 優れた耐久性と一貫性
- 多彩なモデルラインナップ
圧倒的なパワー
TruFoam Wavesパドル最大の魅力は、何と言ってもシリーズ最高クラスのパワーです。
100%フォームの新設計コアにより、ボールを芯でとらえたときのエネルギー伝達効率が非常に高く、スマッシュやドライブショットでは驚くほど強烈な高速球を叩き出すことができます。



TruFoam Genesisパドルと比較しても明らかに反発力が向上しており、より少ないスイングでも強打が決まるとの評価です。
ルールで許可される反発係数上限(PBCOR 0.43)ギリギリの強打性能を備えており、チャンスボールでの決定力は群を抜いています。
このモンスター級のパワーにより、相手の守備を一撃で崩す爽快感を味わえるでしょう。
高いスピン性能
スピン性能の高さもTruFoam Wavesパドルの大きなメリットです。
表面にはざらつきのあるT700生カーボン+グラスファイバー素材が使われており、ボールをしっかり「掴んで回転をかける」感覚があります。
その結果、強烈なトップスピンサーブを打てばバウンド後に鋭く跳ね上がり、ドロップショットやドライブも沈み込む軌道で相手コートに落とすことが可能です。


さらにフォームコア特有の長いボール保持時間(dwell time)によってスピン継続力が高く、表面グリットが摩耗してもスピン性能が落ちにくい設計です。
回転量と安定したスピン維持という両面で、スピン重視派にも満足できるでしょう。


優れた耐久性と一貫性
TruFoam Wavesパドルは、性能面だけでなく耐久性と長期安定性にも優れています。
ハニカム構造を排した高密度フォームコアにより、使い込んでも内部が潰れる「コアクラッシュ」現象が起きにくいのが特徴です。
一般的なハニカムパドルで見られるような使い始めからの性能劣化や打球感の変化が少なく、購入直後から長期間にわたって安定したフィーリングを維持できます。
さらに、表面とコアの密着性が高いためデラミネーション(表面剥離)のリスクも低減されています。


また、表面素材にカーボン+グラスファイバーを組み合わせたことで、インパクト時の剛性と耐衝撃性も強化されています。
エッジガード(外周部)を含め構造的な弱点が少なく、実際20時間以上使用した後でもコアやエッジに異常が見られなかったという報告もあります。



高価なパドルではありますが、そのぶん長く使っても性能が落ちにくい信頼性は大きなメリットと言えるでしょう。



耐久性の高さは、長期的に見ればコストパフォーマンスの向上にもつながります。
多彩なモデルラインナップ
前述の通り、TruFoam Wavesパドルには4種類の形状モデル(CRBN¹〜⁴)が用意されています。
それぞれ形状・バランスが異なるため、自分のプレースタイルに合ったモデルを選べるのは大きな利点です。
例えば、CRBN¹/³(エロンゲーテッド型)は長いリーチと長いグリップによって「遠いボールへの対応力」や「両手バックハンド時のテコの原理による強打」が得意です。
一方、CRBN²(スクエア型)はフェイスが広くスイートスポットが最大で、さらに他モデルより軽快に振り抜けるため、最も扱いやすく安定感のあるモデルと評価されています。
実際レビューでも「#2(スクエア)は素早い振り抜きとアクセスしやすいスイートスポットを兼ね備え、唯一無二の使いやすさ」との声があり、初めてWavesシリーズを選ぶならCRBN²が無難という意見も見られるほどです。
CRBN⁴(ハイブリッド型)は前述の通りパワー・コントロール・操作性のバランス型で、「攻守にバランスよくオールラウンドに戦いたい人」に適しています。
このようにラインナップの豊富さによって、パワープレーヤーからコントロール志向、ダブルス特化の動き重視型まで幅広いニーズに応えられるのは本シリーズならではのメリットです。



それぞれのモデルが個性的であるため、購入前に自分のプレー傾向に合ったモデルを選択できる点はユーザーにとって大きな利点と言えます💡


CRBN TruFoam Wavesパドルのデメリット
CRBN TruFoam Wavesパドルには留意すべきデメリットや注意点も存在します。
主なポイントを以下にまとめます。
- 価格が高く投資負担が大きい
- 形状によるスイートスポットの狭さ
- 高反発ゆえ細かなコントロールに慣れが必要
- 一部モデルはヘッドヘビーで操作性に影響
- 上級者向けで初心者には扱いづらい
価格が高く投資負担が大きい
最大の難点はやはり価格の高さです。
CRBN TruFoam Wavesパドルは米国定価で1本あたり$279.99(日本円で約4万円弱)と、一般的なパドルの中でも最高級クラスのプレミアム価格帯に位置します。



気軽に手を出せる金額ではなく、購入にはそれ相応の投資覚悟が必要です。
「価格に見合う価値があるか慎重に判断すべき」との意見もあり、同価格帯では他社の最上位モデルも選択肢に入ることから、コストパフォーマンスの面で悩むユーザーもいるでしょう。
もっとも、前述したように耐久性が高く長期間性能が維持しやすい点を考慮すれば、長い目で見れば決して損な投資ではないとも言えます。
いずれにせよ高価格ゆえに慎重な検討が必要なのは確かです。
形状によるスイートスポットの狭さ
TruFoam Wavesパドル全般で指摘されているのが、スイートスポットの狭さ(許容性の低さ)です。
特にエロンゲーテッド型(CRBN¹/³)やハイブリッド型(CRBN⁴)ではフェイス幅が抑えられている分、芯を外した際のパフォーマンス低下が報告されています。
スクエア型以外の形状では顕著で、僅かなミスでもボールコントロールを失いやすいため、正確なミート力が要求されるパドルである点はデメリットと言えるでしょう。
高反発ゆえ細かなコントロールに慣れが必要
前述の通りWavesシリーズは非常に高い反発性能を持つため、繊細なコントロールやタッチショットの習熟が求められます。
ボールが面に食いつきすぎずすぐ弾いてしまう傾向があり、ドロップショットやブロックなどゆっくりしたショットでは思ったよりボールが飛びすぎてアウトになりやすい場合があります。
こうした高反発パドル特有の扱いの難しさから、「宝の持ち腐れ」にならないよう自身のテクニックと合致しているか見極める必要があるでしょう。



特に繊細なコントロールに自信がないプレーヤーにとっては、この扱いにくさは無視できないデメリットです。
一部モデルはヘッドヘビーで操作性に影響
エロンゲーテッド型(CRBN¹/³)やハイブリッド型(CRBN⁴)では、その形状ゆえにやや先重り(ヘッドヘビー)なバランスになっています。
長めのヘッドとフォームコア材料の配置により重心が先端寄りとなり、振り抜き時の慣性は増す一方で、瞬発的なラケットワークには不利に働くことがあります。
例えば、ネット際での素早いボレー合戦やプッシュなど、とっさにパドル面を切り返す場面では、軽量でヘッドライトなパドルに比べて振り遅れを感じたり腕への負担が増す可能性があります。
そのため、「長時間プレーすると先重りの疲労が溜まりやすい」「素早いハンドリングを要求される局面では不利」といった指摘も見られます。
もっとも、CRBN²(スクエア型)はバランスが手元寄りで非常に軽快な操作性を持つため、形状によって操作性の良し悪しが大きく異なる点にも注意が必要です。


上級者向けで初心者には扱いづらい
TruFoam Wavesパドル全体として、ある程度経験を積んだ中上級者向けのパドルである点も留意すべきです。
上述したように高いパワーと小さいスイートスポットを持つため、基礎的なコントロールやミート力が不十分な初心者がいきなり使いこなすのはハードルが高いと考えられます。
TruFoam Genesisシリーズなど前世代のマイルドなモデルに比べ、TruFoam Wavesシリーズは明確に攻撃性能寄りで扱いやすさよりも性能重視の尖った設計です。
そのため、初心者や女性シニアなど力加減に不安がある場合は、まずもう少しマイルドなパドルで基礎を固める方が良いかもしれません。



TruFoam Wavesを検討する際は、自身のスキルレベルに照らし合わせて、本当にこのパドルのポテンシャルを引き出せるか慎重に判断することが重要です。




最後に
CRBN TruFoam Wavesシリーズは、最先端技術を投入したハイパフォーマンスなGen4(第4世代)パドルです。
圧倒的なパワーと高いスピン性能、そしてフォームコアによる耐久性と安定性は、攻撃的なプレースタイルの中上級者にとって大きな魅力となるでしょう。
特に「試合の主導権を握る強力な武器が欲しい」というプレーヤーにとって、Wavesシリーズ(中でもバランスに優れたCRBN²)は有力な選択肢になり得ます。


一方で、その突出した性能ゆえの扱いの難しさや高価な投資であることも事実です。
コントロールに自信がない初心者がいきなり手を出すにはやや難易度が高く、まずはCRBN TruFoam Genesisや他のマイルドなパドルで基礎を固めてから乗り換える方が無難かもしれません。
もしCRBN TruFoam Wavesパドルの購入を検討しているなら、自身のプレースタイル・技量と各モデルの特徴をしっかり照らし合わせてみてください。
例えば、リーチの長さや両手バックハンドの威力を重視するならCRBN¹/³、スイートスポットの広さや操作性重視ならCRBN²、全体バランスを求めるならCRBN⁴といったように、適切なモデル選びが重要です。
それぞれの強み・弱みを理解した上で、自分にフィットする一本を選べば、TruFoam Wavesパドルはきっと心強い相棒となってくれるでしょう。





