JPA(日本ピックルボール協会)とは?選手登録するメリットとデメリットも解説

JPAとピックルボールと猫

日本ピックルボール協会(JPA)は、日本国内におけるピックルボールの普及振興と競技力向上を目的とした公式団体です。

2015年4月に任意団体として設立され、現在は一般社団法人として活動しています。

アメリカ発祥の新興スポーツであるピックルボールの魅力にいち早く注目し、生涯スポーツとして広めるために発足しました。

参考:日本ピックルボール協会(JPA)公式サイト

JPAは2024年から世界のピックルボール連盟(GPF)に加盟するなど、国際的な連携も積極的に行っています。

目次

JPA(日本ピックルボール協会)の活動内容

JPAの活動内容としては、国内大会やイベントの開催・運営、ルールの制定普及、選手やコーチの育成事業など多岐にわたります。

例えばJPA主催の公式大会「JPAツアー」シリーズの実施や、日本代表選手の選考、各地域クラブとの連携によるイベント開催などが挙げられます。

また、指導者講習会や審判講習会といった資格取得の場も提供し、競技人口の拡大と競技レベル向上を支えています(詳細は後述します)。

これらの活動は会員の年会費や協賛企業の支援によって運営されており、ピックルボールを楽しむ人々が安心して競技や交流をできる環境づくりに努めています。

JPA(日本ピックルボール協会)の代表者と組織体制

JPAの代表(会長)を務めるのは谷口陽子(たにぐち ようこ)さんです。

2019年3月に二代目の会長に就任して以来、協会の舵取りを担っています。

谷口会長は自身もスポーツ指導の経験が豊富で、ピックルボールの普及に情熱を注いでおり、「この魅力あふれるスポーツを皆で一緒に一歩一歩前進させていきたい」とメッセージを発信しています。

そのカジュアルで親しみやすい人柄もあり、初心者から競技者まで幅広い層にピックルボールの楽しさを伝える存在です✨️

協会の運営は会長の他に副会長や複数の理事によって支えられています。

現在、副会長は西上茂さんで、他にも事務局担当の小泉岳さん、普及担当の小川英一郎さん、大会運営担当の神田幸雄さん、渉外担当の西宥樹さんといった専門分野ごとの常任理事が名を連ねています。

さらに一般理事や会計、監事といった役職も設置され、組織全体で協会の活動を支える体制です。

理事会は会長を議長として協会運営の重要事項を決定する機関であり、月次の会議資料公開など透明性も意識されています。

こうしたチーム体制のもと、JPAは全国のプレーヤー・クラブと連携しながらピックルボール界を盛り上げています。

JPA(日本ピックルボール協会)とPJF(ピックルボール日本連盟)は別の組織です。

JPA(日本ピックルボール協会)に選手登録するメリット

JPAではピックルボール愛好者に対して「選手登録」(個人会員登録)の制度を設けています。

これは協会の会員となることで、公式大会への出場資格など様々な特典を得られる仕組みです。

初心者〜中級者の方にとっても、公式な場でプレーするなら登録しておいて損はありません。

公式大会への出場資格

JPAが主催または公認する大会に出場するためには選手登録が必須です。

2024年度からはJPA主催大会への参加者全員に登録が求められるようになりました。

登録しておけば、全国各地で開催される公式戦や選手権にエントリー可能となり、腕試しや競技会への参加の幅が広がります。

ジャパンランキングへの反映

登録選手は大会成績が日本公式ランキングに反映されます。

自分の実力が全国でどのくらいか指標が得られるのは、モチベーションアップにつながるでしょう。

上位を目指して大会に挑戦する醍醐味も生まれます。

大会・イベント参加費の割引

JPA会員には、協会主催のイベントや講習会における参加費割引といった特典もあります。

具体的には、資格講習会の受講料が1,000円引きになったり、その他一部イベントで割引価格が適用される場合があります。

登録料は必要ですが、そのぶん各種イベントをおトクに利用できるメリットがあります。

公式情報の提供

登録すると協会から大会情報やルール改定、イベント案内など最新の公式情報を得やすくなります。

公式サイトやメールニュース等でアナウンスをチェックできるほか、会員向けの連絡網でタイムリーな情報提供が受けられるのもメリットでしょう。

国内外のプレイヤー交流の機会も増え、コミュニティの一員として活動できます。

JPA(日本ピックルボール協会)に選手登録するデメリット

  • 年会費(登録料)がかかる
  • 登録しないと公式戦に出場できない

年会費(登録料)がかかる

最大のハードルは費用負担です。

JPAの選手登録には種別ごとに年会費が定められており、例えば一般の成人選手は年額4,000円、学生は3,000円、シニア(65歳以上)は3,000円、ジュニア(高校生以下)は2,000円、サポーター会員(競技はしない応援会員)も2,000円となっています。

プロ選手として登録する場合は年1万円と高めですが、その代わり賞金大会で賞金を受け取れる資格があります(一般会員や学生会員は大会に出場できても賞金の受け取りは不可)。

いずれも毎年更新が必要なので、継続的に競技に参加しないともったいなく感じるかもしれません。

登録しないと公式戦に出場できない

裏を返せば、公式大会に一度出てみたいだけの場合でも登録必須となる点は注意です。

カジュアルな大会や体験会であれば未登録でも参加できるものもありますが、JPA公認の大会はハードルが上がります。

「とりあえず大会に出てみてから考えたい」というビギナーには少し敷居が高い制度と言えるでしょう。

ただしこの登録制度により、選手の把握や保険適用がしやすくなるなど運営上のメリットもあります。

費用以外の特別なデメリットは少ないです。

基本的に登録による義務や拘束は年会費支払い以外ほとんどありません。

強いて言えば協会の定める会則やマナーを守ることが求められますが、これは一般的なスポーツマンシップの範囲です。

したがってデメリットらしいデメリットは「お金がかかること」と「手続きの手間」くらいで、大きなリスクはないでしょう。

逆に言えば競技を続ける意思があり大会にも出たいなら、登録しておくメリットが大きいです。

JPA(日本ピックルボール協会)が開催する資格講習会とは?

ピックルボール未経験者から将来のコーチ志望者まで、幅広い層に対応した資格講習会をJPAは開催しています。

「資格」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、初心者向けのものから段階的に用意されているので安心してください。

それぞれどんな内容で、何のために行われているのか、主な講習会を紹介します。

  • ディフューザー講習会】ピックルボール超入門の講習会です。ピックルボールを体験して間もない方や、ルール・基本を体系立てて学びたい方向けにおすすめされています。
  • コーディネーター講習会】 – ディフューザーより一歩進んだ初級指導者向け講習会です。ピックルボールのプレー経験がある方向けで、より実践的な指導方法を学びます。

以上の2つは「講習会」と位置付けられ、初心者~中級者が競技理解を深めるための基礎コースです。

修了証は出ますが、これだけでは公式な「指導者ライセンス」とまではいかないため、他人に教えること自体はできますが公認コーチとは名乗れません。

しかし「まずは自分がピックルボールを正しく理解したい」「仲間内で教える役割を担いたい」という方にはうってつけの内容です。

ここから先は正式なコーチライセンス取得講座です。

  • スタートコーチ資格 – コーディネーター認定を受けてから1年以上経過した人が受講資格を得られます(テニス等他競技の指導者なら6ヶ月で可)。
  • 【コーチ/マスタートレーナー資格】 – スタートコーチ取得後、更に経験を積んだ人はコーチ資格にステップアップできます(スタートコーチ取得後1年以上)。2025年現在この上位資格は制度設計中の部分もありますが、より高度な指導スキルを認定するものです。将来的にはマスタートレーナー資格まで用意され、指導者を育成する指導者という最上位の立場も目指せるようになります。
  • 【審判員講習会(レフェリー資格)】 – JPAでは競技運営に欠かせない審判の養成にも力を入れています。プレーヤー経験者を対象に、まずレフェリーLevel1講習(4時間)を受けると初級審判員の認定証が得られます。

JPAの資格は誰が取得するべき?

講習会はそれぞれ対象とする層が異なります。

初心者で「まずルールや基本をきちんと知りたい」という人はディフューザー、ある程度プレーに慣れて「周りに教える役をしてみたい」という人はコーディネーターを目指すと良いでしょう。

ゆくゆくは自分の地域でピックルボール教室を開いたり、クラブのコーチになりたい場合はスタートコーチ→コーチと段階を踏んで資格取得を目指します。

特に指導者が不足しがちな新興スポーツですから、「教える人」に回れると貢献度もアップします。

審判講習会は「大会でレフリーをやってみたい」「公式ルールを細かく理解したい」という競技志向のプレーヤーや、運営ボランティアに興味がある方におすすめです。

JPAの資格講習会の目的と雰囲気

JPAの資格講習会全般に言える目的は、ピックルボールを安全かつ楽しく広める人材づくりです。

講習では和気あいあいと実技練習しながら学べるので、堅苦しい座学ばかりではありません。

受講者同士も横のつながりができ、ピックルボール仲間が増えるメリットもあります。

「資格」というと構えてしまうかもしれませんが、興味があれば気軽に参加してみると良いでしょう。

修了証や認定証は達成感がありますし、自信を持ってコートに立てるようになるはずです。

初心者~中級者の皆さんも、自分に合ったレベルの講習会にぜひチャレンジしてみてください。

ピックルボールの楽しさを共有できる“仲間兼先生”が増えることは、競技全体の発展にもつながります。

一緒に楽しくスキルアップしていきましょう!

最後に

JPA(日本ピックルボール協会)とはどんな組織なのか、選手登録するメリットとデメリットも解説しました。

ピックルボールの日本代表を決める大会などもJPA主催が多いので、これから本格的にピックルボールを頑張る予定の人はJPAの最新情報を追うことをおすすめします。

また、日本にはJPAとは別でPJF(ピックルボール日本連盟)という組織があり、この組織も日本ではとても影響力のあるピックルボール団体となります。

JPA(日本ピックルボール協会)とPJF(ピックルボール日本連盟)は別の組織です。

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