Diadem(ダイアデム)の「Edge BluCore Pro」は、2025年11月に新発売された第4世代(GEN4)のピックルボールパドルです。


Diadem Edge BluCore Proとは?
Diadem Edge BluCore Proは、米国のピックルボールブランドDiadem(ダイアデム)が発売した上位モデルのピックルボールパドル。
従来モデル「Edge 18K」の次世代版にあたり、最大の特徴はBluCoreテクノロジーと呼ばれる独自のフルフォームEPPコア(発泡ポリプロピレン製の一体成型コア)を採用していることです。
BluCoreコアはパドル内部を硬質フォームで満たすことで、従来のハニカムコアが抱えるコアのつぶれ(Core Crush)や面剥離(デラミネーション)といったトラブルを防ぎ、耐久性と反発力を両立しています。

また、このパドルはPowerSync EVAフォームリングという技術も組み合わせています。
これはコア周囲を取り巻くテーパー状(上下で厚みが異なる)のEVAフォーム層で、許容範囲内でパワーを最大化するとともにスイートスポット拡大と安定性向上を狙ったものです。
さらにエッジガード(パドル周囲のガード)内部にはシリコン素材(Shock Guard)が配置されており、インパクト時の有害な振動を吸収・分散してコントロール性を高めます。

Diadem Edge BluCore Proのフェイス素材
フェイス(表面)素材にもこだわりがあり、18Kカーボンファイバーをトリアキシャル(3方向)織りにした表面は、従来の単方向カーボンよりもあらゆる角度で効果的にボールを「噛む(バイトする)」テクスチャになっています。
この設計により高いスピン性能とコントロール性が実現されており、USAピックルボール(USAP)の規定内で最大級のスピンポテンシャルを期待できます。


Diadem Edge BluCore Proの形状
フェイス形状はエロンゲート(縦長)タイプで、全長約16.5インチ(約42cm)×幅7.5インチ(約19cm)と細長いシルエットが特徴です。
このプロ(Pro)形状は5.7インチ(約14.5cm)のロングハンドルを備えており、両手打ちバックハンドを多用するプレーヤーでも握りやすくなっています。

Diadem Edge BluCore Proの重さや重心バランス
重さは平均約8.0オンス(約226.8g)のミドルウェイト級で、重すぎず軽すぎない標準的な重量感です。
Diadem Edge BluCore Proの厚さ
Edge BluCore Proには厚さ違いで2モデル(14mmと16mm)が存在します。
14mm厚モデルはコアが薄い分だけ反発が強く、ボールの飛び出しが鋭い攻撃的なフィーリングが特徴です。
一方、16mm厚モデルはコアが厚くなることで打球時の安定感や柔らかさが増し、相手の強打の勢いを吸収してコントロールしやすい傾向にあります。
両者とも基本スペック(形状や素材)は同じですが、厚みの違いによってプレー感覚が異なるため、自分のプレースタイルに合わせて選べるのも嬉しいポイントです。

Diadem Edge BluCore Proは上級者向け?
Diadem Edge BluCore Proは「爆発的なパワーとスピン性能を求めつつ安定性も妥協しない」上級志向のプレーヤーに向けて設計されたハイエンドパドルと言えます。
メーカー自身「当社史上最もパワフルなUSAP認定パドル」と謳うほどで、ツアーレベルの競技者向けに開発された最もエクスプローシブ(爆発力)のあるモデルです。
Diadem Edge BluCore Proの料金は高い?定価は?
価格も定価で約$249.95(米国価格、日本円で約3~4万円程度)とプレミアムレンジに設定されており、品質・性能ともに最高クラスの位置づけとなっています。


Diadem Edge BluCore Proのメリット
- 強力なパワーと反発力
- 高いスピン性能
- 優れた耐久性と信頼性
- 振動吸収による安定した打感
- 長いリーチと両手バックハンド対応
強力なパワーと反発力
Diadem Edge BluCore Pro最大のメリットは、何と言ってもその圧倒的なパワーとボールの反発力です。
メーカーが「ライバルとの対戦やビーチの夕日よりも素晴らしい」とまで豪語するように、BluCoreフルフォームコアとPowerSync技術の組み合わせにより、強烈なスマッシュやドライブを容易に生み出せる性能があります。
実際、14mmモデルでは「ドライブショットが effortless(難なく)打てて、パッシングショットはフェイスから弾け飛ぶ(crack off the face)」とアメリカで評判です。
さらにエロンゲート形状による振り抜きの良さと、周囲に配されたフォームでスイングウェイト(振り下ろし時の遠心力)が増強されているため、一発一発に十分な重みを乗せて相手コートに叩き込めます。
総合的に見て、Edge BluCore Proは強打で主導権を握りたいプレーヤーにとって強力な武器となるでしょう。
高いスピン性能
スピン性能の高さもこのパドルの大きな魅力です。
フェイス表面には独自の3Dトリアキシャル織り18Kカーボンファイバーが使用されており、ボールとの摩擦力が向上するテクスチャとなっています。

実際に打ってみると、カーボン面がしっかりボールを「噛む」感覚があり、スライスやトップスピンを思い通りにかけやすいです✨️
海外レビューでも「18Kカーボン表面がボールを噛んで追加のスピンを生む」と指摘されており、サービスで曲げたり深いロブを落とす際に効果を発揮すると評価されています。
また従来の生カーボン系パドルと同様に塗装層がないため表面の摩擦が直接ボールに伝わり、公式基準内で最大限のスピンポテンシャルを引き出せます。



Edge BluCore Proなら、鋭いドロップショットや弧を描くパッシングショットで相手を翻弄できます♪
優れた耐久性と信頼性
BluCore Proは耐久性の面でも安心して使えるパドルです。
前述の通り、コア素材に従来のハニカムではなくフルフォームEPP(BluCore)を採用したことで、長く使用しても内部が凹んだり壊れたりしにくい構造になっています。
特に問題視される「デラミネーション(表面剥離)」に関して、BluCoreテクノロジーはコアとフェイスの一体性を高めることで剥離を起こしにくく設計されています。
Diadem社はこの頑丈さを裏付けるために、業界でも珍しいコアの永久保証を付与しており、万一コア不良が起きた場合も無償対応すると公表しています。
さらにエッジガードにも衝撃吸収素材を内蔵することで、ガード部分の割れや外れも起きにくく耐久面を強化しています。
価格が高価なパドルではありますが、長期的に性能が落ちにくく安心して使い続けられる信頼性も大きなメリットと言えるでしょう。
振動吸収による安定した打感
Edge BluCore Proはパワフルでありながら打球時の安定感にも優れています。
その秘訣は、パドル内部構造とエッジ部に組み込まれた振動吸収テクノロジーにあります。
コア周囲を取り巻くPowerSyncフォームリングは、インパクト時に発生する不要な振動やブレを抑え込む働きがあり、パドル全体の安定性と許容性(フォーギブネス)を高めます。
特に16mm厚モデルではフォーム層が分厚くなるぶん効果が顕著で、「ペースの速い打ち合いでも安定してオールコートに対応できる」と評されています。
加えてエッジ部分にはシリコン系のShock Guardが内蔵されており、ボールヒット時の衝撃を吸収・分散して手や肘への負担を軽減します。
このシリコンは重量もある程度あるため、パドルの四隅に質量が加わりオフセンターでボールを捉えても面がブレにくくコントロールを保ちやすいという利点も生み出しています。
結果として、Edge BluCore Proは強打時にしっかりした手応えがある一方、ドロップやブロックなどソフトタッチの場面でも安定感のある打感を実現しており、パワー系パドルにありがちな扱いにくさをテクノロジーで緩和しています。
長いリーチと両手バックハンド対応
エロンゲート形状ならではのリーチの長さも見逃せないメリットです。
全長16.5インチの細長い形状は、標準的なパドルよりも先端が遠く、ネット際でのボレーやスマッシュで一歩遠い球にも手が届きやすくなります。



特に身長が低めのプレーヤーや、ダブルスで広範囲をカバーしたい場合に、このリーチの長さは大きな武器になります💕
またグリップ長が5.7インチと通常より長めに設計されているため、両手バックハンドを使う方にも嬉しい仕様です。
長いグリップは手のポジションを自由に調整できるので、テニス出身のプレーヤーが両手打ちバックハンドで力強いショットを打つ際にも十分なスペースがあります。
実際にアメリカのレビューでも「ロングハンドルのおかげでパワフルな両手バックハンドにレバレッジ(てこの原理による力)を与えてくれる」と評価されています。
さらに細身のヘッド形状は空気抵抗を減らし振り抜きの速さにも貢献するため、ネット前の高速ボレー戦でも引けを取らない反応の良さを発揮します。
総合的に、Edge BluCore Proはパワー系パドルでありながらコートカバーリングや操作性にも優れたオールラウンドな一面を持ち合わせている点もメリットと言えるでしょう。
Diadem Edge BluCore Proのデメリット
- 価格が高く手頃ではない
- 高反発ゆえのコントロール習熟の必要
- エロンゲート形状による打点のシビアさ
- やや先重りによる操作性への影響
- グリップ・重量カスタマイズ上の制約
価格が高く手頃ではない
Edge BluCore Pro最大の難点は、その価格の高さです。
米国定価で約$249.95と、一般的なピックルボールパドルの中でもトップクラスのプレミアム価格帯に位置しています。



日本円にすると3万円台後半~4万円程度になるので、気軽に買い替えられる金額ではありません😱
同じ価格帯には他社の最上位モデルやプロ仕様パドルが並ぶため、予算に限りがあるプレーヤーにとっては大きな投資と言えます。
また、この価格には最先端の技術や高品質素材、そして永久保証といった付加価値が含まれているとはいえ、「性能に見合う価値があるか」を慎重に判断する必要があります。
他の高級パドルとの比較検討や、自分のスキルレベル・ニーズに合った選択かをよく考えないと、「宝の持ち腐れ」になりかねない点はデメリットと言えるでしょう。
高反発ゆえのコントロール習熟の必要
Edge BluCore Proは高い反発性能ゆえに、使いこなすための技術が必要という側面があります。
特に14mmモデルはかなりボールの飛びが良く攻撃性能に振った性能なので、繊細なタッチやソフトなドロップショット主体のプレーヤーには最初扱いづらく感じることがあります。


パドル自体はいくらか振動吸収や安定化技術でコントロール性を補っているものの、それでも従来のコントロール系パドルに比べると、ボールの飛び出しが早く強いためコースの狙い分けや短い距離の調整には慣れが必要でしょう。



特に初級者やパワーショットに自信のない方がいきなり使うと、思ったより球が飛びすぎてアウトを量産してしまう可能性もあります・・



ダイアデムのEdge BluCore Proパドルは、どちらかと言えば中上級者以上がそのポテンシャルを引き出せるパドルです。
Edge BluCore Proでベストな性能を発揮するにはある程度の技術と適応期間が求められる点はデメリットと言えます。
エロンゲート形状による打点のシビアさ
細長いエロンゲート形状であることはメリットも多い反面、打点(スイートスポット)のシビアさというデメリットにもつながります。
Edge BluCore Proのフェイス幅は約7.5インチ(約19cm)で、一般的な標準形状パドル(通常幅7.8~8インチ程度)よりややスリムです。
そのため、芯を外して打ったときの許容度(フォーギブネス)は幅広パドルに比べると低く、極端に先端や根元でボールを捉えるとパワー・コントロールが落ちやすい傾向があります。
もっとも本モデルではフォームリングやシリコンガードによって「安定性と許容性を高める」工夫がなされており、従来型の細身パドルよりスイートスポットは広がっています。
しかしそれでも物理的なフェイス面積の小ささは否めず、バットミントンラケットのようにスイートエリアが上方に集まった設計上、特に上下の端でのミスヒットには気を遣う必要があるでしょう。
このため、初めてエロンゲート型を使う人やミート精度に不安がある人にとっては、慣れるまで「芯で捉える難しさ」を感じる可能性があります。
要するに、Edge BluCore Proはパワーと引き換えに打球のシビアさが増す一面がある点を理解しておくべきです。
やや先重りによる操作性への影響
BluCore Proは先述の通りややヘッドヘビー(先重り)なバランス設計となっています。
長めのヘッド形状に加え、周囲に配置されたPowerSyncフォームやエッジ内部のシリコン素材の影響で、パドルの重量配分が先端寄りになっているためです。
この先重りはスイング時の慣性(スイングウェイト)を高めて強力なボールを打つ助けになる一方で、クイックな操作性にはやや不利に働くことがあります。
例えば、ネット際での連続した高速ボレー応酬や、プッシュドロップなど瞬時にパドル面を切り返すような場面では、軽量でヘッドライト(先軽)なパドルに比べて振り遅れやすかったり、腕への負担を感じることがあるかもしれません。
特に長時間プレーする際には、先重りゆえの疲労が蓄積しやすい点には注意が必要です。
ただし、この点は厚み違いや慣れによっても感じ方が変わります。
一般に16mmモデルの方が安定性重視でコントロール寄りの設計になっており、14mmモデルよりわずかにヘッドが軽く感じられる可能性もあります(14mmはより攻撃的でパワフルな分、スイングも重く感じることがあるため)。
いずれにせよ、Edge BluCore Proはパワーと引き換えに若干の先重り感があるため、俊敏なハンドリング重視のプレーヤーにとってはこの操作性がデメリットとなり得ます。
グリップ・重量カスタマイズ上の制約
細かな点ですが、グリップサイズとカスタム調整面でも留意すべき点があります。
Edge BluCore Proのグリップ径は4と1/8インチ(約105mm)とアメリカ市場基準でもスモールサイズ寄りです。
手の小さいプレーヤーにはフィットしますが、手の大きな方や太めのグリップを好む方だと握った感じが細すぎるかもしれません。
その場合はオーバーグリップテープを巻いて調整する必要がありますが、グリップ交換などはテニスラケットほど自由にはいかないため、人によってはマイナスポイントと感じるでしょう。
また、上級者の中にはパドルに鉛テープを貼って重量バランスを自分好みに調整する方もいますが、本モデルのエッジガード素材(シリコン系樹脂)は表面がツルツルしているため鉛テープが非常に貼り付きにくいという報告がありま
このため重量を増してさらなるパワーアップを図る、あるいはバランスを微調整するといったカスタマイズの自由度が低い可能性があります。
ただし標準状態で約8.0オンスと適正重量ではあるので、必ずしも調整が必要なわけではありません。
総じて、グリップや重量の個人調整という観点では融通が利きづらい部分がある点は、本モデルの隠れたデメリットと言えるでしょう。
最後に
Diadem Edge BluCore Proは、最先端の技術を詰め込んだハイパフォーマンスなGEN4パドルです。
圧倒的なパワーと高スピン性能、そして独自フォームコアによる耐久性と安定性は、攻撃的なプレースタイルのプレーヤーにとって大きな魅力となるでしょう。
特に「ライバルに打ち勝つ武器」が欲しい中上級者にとって、Edge BluCore Proは有力な選択肢になり得ます。


一方で、高価な投資であることやパワーゆえの扱いの難しさも事実です。
コントロールに自信がない初心者がいきなり使うにはハードルが高めで、まずはもう少しマイルドなパドルで基礎を固めた方が良いかもしれません。
もしEdge BluCore Proの購入を検討しているなら、自身のプレースタイルや技量と照らし合わせて、14mmモデル(攻撃重視)と16mmモデル(安定重視)のどちらが合うかもしっかり考えてみてください。







