ピックルボールの大会情報やパドルの商品ページを見ていると、UPAやUPA-A、UPA-A Pro Certifiedといった表記を目にすることがあります。
結論からまとめると、UPAとUPA-Aは役割が異なります。
- UPA:PPAツアーとMLPの統合によって誕生したプロピックルボール組織
- UPA-A:競技規則、審判制度、パドル認証などを担当する組織
- PPA:個人戦を中心としたプロツアー
- MLP:男女混合チームで戦うプロリーグ
- Pickleball Inc.:PPAツアーとMLPを傘下に持つ親会社
一般的に使われているUPA認証パドルという表現は、正式にはUPA-A認証パドルを指しているケースがほとんどです。
この記事では、UPAとUPA-Aの違い、PPA・MLPとの関係、UPA-A認証パドルの基準についてわかりやすく解説します。


ピックルボールのUPAとは?
UPAはUnited Pickleball Associationの略称です。
個人戦形式のプロツアーであるPPAと、男女混合のチームリーグであるMLPを一つの体制にまとめるために設立されました。

PPAとMLPは2023年9月に統合契約を発表し、2024年2月に合併手続きを完了しています💡



統合後も、PPAとMLPはそれぞれ異なる形式のプロ大会として運営されています!
| 組織 | 主な役割・特徴 |
|---|---|
| PPA | シングルス、男女ダブルス、ミックスダブルスなどを行うプロツアー |
| MLP | 男女のプロ選手がチームを組んで戦う団体戦型のプロリーグ |
| UPA | PPAとMLPの統合を背景に誕生したプロピックルボール組織 |
| UPA-A | 競技規則、審判制度、パドル認証などを担当する組織 |
PPAとMLPの親会社はPickleball Inc.
2026年5月、Pickleball Inc.がPPAツアーとMLPの親会社になったことが発表されました。
Pickleball Inc.は、プロ大会の運営だけでなく、メディア、イベント、データ、関連サービスなどを含めたピックルボール事業を展開する企業です。
Pickleball Inc.のCEOは、PPAツアーの創設者であるコナー・パルドー氏が務めています。



ピックルボールの組織関係は次のように整理するとわかりやすいです!
- 親会社:Pickleball Inc.
- 個人戦型のプロツアー:PPA
- チーム戦型のプロリーグ:MLP
- 競技規則やパドル認証:UPA-A
- PPAとMLPの統合を背景に誕生したプロ競技組織:UPA
UPA-Aとは?
UPA-AはUnited Pickleball Association of Americaの略称です。
プロレベルのピックルボール競技を公平に運営するため、競技規則やパドル認証などを担当しています。
UPA-Aの主な役割は次のとおりです。
- 競技ルールの策定
- パドルの性能基準と認証
- 認証パドルの監視
- 審判員の教育と評価
- 大会の公認・統括
- 競技上のコンプライアンス管理
2026年には、UPA-A独自の公式ルールブックと審判プログラムが導入されました。
UPA-A公式ルールブックは2026年5月22日から適用され、PPAやMLPの国内外の大会で使用されています。


UPA-A認証パドルとは?
UPA-A認証パドルとは、UPA-Aが定める性能基準や製造基準を満たしたパドルです。
近年のピックルボールパドルは、素材や製造技術の進化によって反発力やスピン性能が大きく向上しています。
性能が高くなりすぎると、プレイヤーの技術以上にパドルの性能が試合結果へ影響する可能性があります。
そのためUPA-Aでは、パドルの反発性能やスピン性能に上限を設定し、一定の基準を満たした製品のみを認証しています。



新品の状態だけでなく、一定期間使用した状態を再現する加速ブレークイン処理も行われます。



使用を続けることで内部構造が変化し、購入時よりも反発性能が高くなるパドルがあるためです💡
UPA-A認証パドルの反発性能基準
UPA-Aでは、パドルの反発性能をPEFという数値で測定しています。
パドルに当たる前のボール速度と、パドルから跳ね返った後のボール速度をもとに、反発性能を数値化します。
2026年の主な基準は次のとおりです。
| パドルの状態 | PEFの上限 |
| 新品状態 | 0.385以下 |
| ブレークイン後 | 0.405以下 |
PEFの数値が高いほど、ボールを強く跳ね返す性能が高いことを意味します。
UPA-A認証パドルだから反発力が高いというわけではありません。
過度な反発性能を持たず、UPA-Aが定める上限以内に収まっているパドルが認証されます。
スピン性能の上限は2,100RPM
UPA-Aでは、パドル表面の粗さだけでなく、実際にボールを打った際に発生する回転数も測定します。
パドル表面が粗いかどうかではなく、実際にどれだけボールへ回転をかけられるかを測定する点が特徴です。
スピン性能が上限を超えるパドルは、UPA-A認証を取得できません。


プロ選手はUPA-A認証パドルが必要
PPAやMLPのプロ部門では、原則としてUPA-A認証パドルを使用する必要があります。
主な対象大会・部門は次のとおりです。
- PPAツアーのプロ部門
- PPAツアーのプロ予選
- PPA Challenger Seriesのプロ部門
- MLP
- PPA Tour Asia
- PPA Europe
- PPA・MLPのオーストラリア大会
使用するパドルには、UPA Pro CertifiedまたはUPA-A Pro Certifiedの認証マークとモデル番号が表示されている必要があります。
さらに、UPA-AのApproved Paddle Listに有効なモデルとして掲載されていなければなりません。
同じブランドや同じシリーズのパドルでも、厚さ、形状、表面素材などが異なる場合は、モデルごとに認証状況が異なる可能性があります。
大会で使用する場合は、商品名だけでなくモデル番号まで確認しましょう。


アマチュアはUSAP認証パドルも使用できる
UPA-Aが関係する大会でも、アマチュア部門ではUPA-A認証パドルだけが使用できるわけではありません。
2026年8月時点では、次のいずれかを満たすパドルであれば、UPA-A大会のアマチュア部門で使用できます。
- UPA-A認証を取得しているパドル
- USAP認証を取得し、Approved Paddle Listに掲載されているパドル
一般のプレイヤーがPPAツアーのアマチュア部門へ参加する場合、必ずしもUPA-A認証パドルへ買い替える必要はありません。
有効なUSAP認証パドルであれば、使用できる可能性があります。
ただし、シニアプロ部門とPPAジュニア部門では、2026年8月30日からUPA-A認証パドルが必要になる予定です。
参加する大会やカテゴリーによって規定が異なるため、エントリー前に大会要項を確認してください。
UPA-A認証とUSAP認証の違い
UPA-A認証とUSAP認証は、それぞれ異なる団体が運営する認証制度です。
UPA-A認証を取得していても、自動的にUSAP認証を取得できるわけではありません。
反対に、USAP認証パドルであっても、PPAやMLPのプロ部門では使用できない場合があります。
| 比較項目 | UPA-A認証 | USAP認証 |
|---|---|---|
| 主な対象 | PPA・MLPなどのプロ競技 | アマチュア大会を含む幅広い競技 |
| PPA・MLPのプロ部門 | 原則として必要 | UPA-A認証の代わりにはならない |
| UPA-A大会のアマチュア部門 | 使用可能 | 有効な認証モデルであれば使用可能 |
| 反発性能 | PEFで測定 | UPA-Aとは異なる基準で測定 |
| スピン性能 | 実際の回転数を測定 | UPA-Aとは異なる試験方式 |
| 認証リスト | UPA-A Approved Paddle List | USAP Approved Paddle List |
参加する大会の選択肢を広げたい人は、UPA-AとUSAPの両方に認証されているパドルを選ぶと安心です。



ただ、認証状況は変更される可能性があります!



購入時や大会出場前には、必ず最新の認証リストを確認しましょう!
UPA-A認証を取得するための費用
UPA-A認証は、パドルを購入するプレイヤーではなく、パドルメーカーが申請する制度です。
2026年の主な認証費用は次のとおりです。
| 項目 | 費用・期間 |
| ブランド年会費 | 10,000ドル |
| パドル1モデルの認証費用 | 3,000ドル |
| 認証の有効期間 | 24か月 |
| 通常審査 | 最大8週間 |
| 4週間の加急審査 | 2,500ドル |
| 2週間の特急審査 | 7,500ドル |
| 不合格後の再申請 | 2,000ドル |
パドルの厚さ、長さ、重量、形状、表面素材など、性能に影響する仕様が異なる場合は、原則としてそれぞれ個別の認証が必要です。
色やデザインだけが異なる場合は、同一モデルとして扱われることもあります。
認証されたパドルには、認証マークとモデル番号を表示しなければなりません。
UPA-A認証パドルの確認方法
UPA-A認証パドルかどうかは、商品名やブランド名だけで判断できません。
次の項目を確認しましょう。
- パドルにUPA Pro CertifiedまたはUPA-A Pro Certifiedの認証マークがある
- パドル本体にモデル番号が表示されている
- モデル名とモデル番号がUPA-A Approved Paddle Listに掲載されている
- 認証が有効で、認証リストから削除されていない
UPA-Aの認証リストには、ブランド名、モデル名、モデル番号、厚さ、認証日などが掲載されています。
同じ商品名でも、厚さや形状によって認証モデルと未認証モデルが分かれている可能性があります。
中古パドルや海外から購入したパドルについても注意が必要です。
認証前に製造された旧モデルや、認証モデルとは仕様が異なる製品が流通している場合があります。



大会で使用する予定がある人は、購入前にモデル番号まで確認することをおすすめします!


UPA-A認証パドルを選ぶメリット
UPA-A認証パドルを選ぶ主なメリットは、PPAやMLPなどのプロ競技で使用できることです。
一般のプレイヤーにとっても、次のようなメリットがあります。
- パドルの反発性能に上限が設けられている
- スピン性能が一定の範囲に収まっている
- ブレークイン後の性能変化も確認されている
- PPAやMLPと同じ基準のパドルを使用できる
- 海外大会へ参加するときの選択肢を広げやすい
ただし、UPA-A認証を取得しているからといって、すべてのプレイヤーに合うとは限りません。
パドルを選ぶときは、認証の有無だけでなく、重量、厚さ、グリップの長さ、形状、コントロール性能なども確認しましょう。
まとめ
UPAは、PPAツアーとMLPの統合を背景に誕生したプロピックルボール組織です。
2026年8月時点では、PPAツアーとMLPの親会社はPickleball Inc.となっています。
一方、競技規則、審判制度、パドル認証などを担当しているのがUPA-Aです。
UPA-A認証パドルについては、次のポイントを押さえておきましょう。
- PPAやMLPのプロ部門ではUPA-A認証パドルが必要
- 認証マークとモデル番号の表示が必要
- UPA-A Approved Paddle Listへの掲載を確認する
- 2026年の反発基準は新品時PEF0.385以下
- ブレークイン後はPEF0.405以下
- スピン性能の上限は2,100RPM
- アマチュア部門ではUSAP認証パドルも使用できる場合がある
- 日本の大会では主催者ごとに使用パドルの規定が異なる
パドルの認証基準や大会ルールは、今後変更される可能性があります。
大会へ出場する前には、主催者が公開している最新の競技規則と、UPA-AまたはUSAPの認証リストを必ず確認しましょう。






