USA Pickleball(全米ピックルボール協会)の公式ルールブックは、ピックルボール競技の統一ルールをまとめた文書です。
1984年に初版が発行されて以来、毎年初めに改訂されており、プレイヤーや審判、大会運営者にとって「競技の公式なルールの拠り所」となっています。
参考:Official Pickleball Rules(USA Pickleball公式)
このルールブックには娯楽的なプレーから公式大会まですべてのレベルで適用される規則が記載されており、毎年の改訂では新たなルール追加や曖昧な規定の明確化が行われます。
日本国内でも公式大会や競技団体(日本ピックルボール協会など)はUSA Pickleballのルールを参照して運営されることが多く、海外大会に参加する選手や国内普及活動においてもUSA Pickleballのルールブックが重要な指針となっています。
したがってUSA Pickleballルールブックの変更内容は日本でプレーする人々にも影響を与えます。

ルール改正を把握しておくことで、国際基準に沿ったプレーや指導が可能となり、日本国内での競技環境整備にも役立ちます✨️


ピックルボールの公式ルールの変更点【2026年1月〜】
2026年1月から適用されるUSA Pickleballの最新公式ルールブック改訂では、多岐にわたる変更や追加が行われました。



まずは変更点を箇条書きでまとめて、その後に各項目について詳しく徹底解説します!
- サーブの入るコートを明示
- ネットポストに当たるボールの扱い変更
- ラウンドロビン棄権時の順位取扱い明確化
- ボレー動作の定義整理
- ラウンドロビンのタイブレーク追加
- 観客への判定相談禁止(違反時の警告・罰則を明示)
- 「クロスコート」定義の削除
- 暴力行為による即時退場規定
- 施設破損行為による即時退場規定
- 試合開始前のペナルティ適用
- ダブルヒット(二度打ち)規則の明確化
- 試合前説明(ブリーフィング)の簡素化
- ダブルスで判定食い違い時の処理
- テクニカルファウルでの試合終了の明確化
- サーブ時のスピン付加の明確化
- アウトコールの迅速化義務
- ダブルス片方棄権時の続行容認
- レフェリー判定への抗議撤回の扱い
- メディカルタイムアウト撤回の新ルール
- ラリーポイント制の更新
- 車いすプレー専用ルールの新設
- ボレーサーブの上向き軌道を「明確に」要求
- 得点コールへの異議手順の変更
- 障がい者スタンディング部門の創設
- 試合中の予備ボール落下・露出はフォルト
- 危険なボール・パドル投げの罰則明確化
- ラインジャッジ「見えない」時の対処
- タイムアウトの正しい取り方



ラウンドロビンってなに?初心者でもわかるように解説してほしい!



ラウンドロビンは、総当たり方式のリーグ戦のこと!



オッケー!なるべく簡単な言葉でわかりやすく解説するね!
サーブの入るコートを明示
変更概要
サーブの際、ボールは必ず正しいサービスコートに入らなければならないことが、2026年ルールで明文化されました。
具体的には、サーバーは自分の立ち位置から対角に位置するコートへ向けてサーブし、相手コートのノンボレーゾーン(キッチン)を越えて正しいサービスエリア内に着地させなければならないと明記されています。
もしボールが正しいサービスコートの外に落ちた場合、それはフォルト(サーブミス)となります。


詳しい解説
従来も「サーブは対角のサービスコートに入れる」ことが当然の前提でしたが、ルール文章上では細部の表現に曖昧さがありました。
2025年ルールでは「サービスフォルト:サーブしたボールがサービスコート外に落ちた場合…」と定義していたものを、2026年版では「サーバーは対角の正しいサービスコートへサーブしなければならない」という積極的な文に変更し、フォルトの項目でも「正しいサービスコート外に落ちた場合にフォルト」と改めています。
この変更は規則の内容自体を大きく変えるものではありませんが、文章上の明確化によって「正しいコートへ入れる」というサーブの基本原則を再確認させる狙いがあります。
プレーヤーにとっては当たり前のことですが、公式戦などで微妙なライン際へのサーブが起きた際にも、どの範囲が「正しいサービスコート」かが明白になります。



この改訂によりサーブの有効範囲に関する混乱が減り、公平な判定につながると思います!


ネットポストに当たるボールの扱い変更
変更概要
ネットポスト(ネット支柱)に関するルールが変更されました。
相手コートに一度バウンドした後にそのボールがサイドへそれ、ネットポストなどの永久物体(コート設備)に触れた場合でも、そのショットは有効と認められるようになります。
簡単に言えば、「一度インしたボールがネットポストに当たって跳ねても、そのまま打った側のポイントになる」ということです。


詳しい解説
2025年まではネットポストへの接触に関する規則が曖昧で、「ボールがネットポストに触れたら自動的にそのラリーは打った側の負け」と解釈されがちでした。
しかし2026年版では「相手コートに正当にバウンドさせたボールが、その後ネットポスト等の永久物体に接触し、相手が返球できなかった場合は、そのラリーは打球した側の得点となる」旨が明文化されました。



ん?どういうこと?
例えば、強風の日に自分が放ったショットが相手コートに入った後、風で曲がってネットポストに当たり、相手が触れないままボールが死んだとします。
新ルールではこのケースは自分の勝ちラリーになります。
旧ルールでは明確でなかったこの取り扱いが、改訂により「バウンド後にネットポストへ当たった場合は例外的にOK」と整理された形です。
この改訂はプレイヤー間の「今のはポストに当たったから反則だ!」といった論争や勘違いを減らす効果が期待されています。
ただし注意すべきは、ノーバウンドで直接ネットポスト等に当たった場合は従来通り即フォルト扱いとなる点です。



要は「一度相手コートに入るかどうか」がポイントであり、それをクリアしていればネットポストに触れても問題ないということですね💡


ラウンドロビン棄権時の順位取扱い明確化
変更概要
ラウンドロビン方式(総当たり戦)の試合でプレーヤーやチームが途中棄権・リタイア・失格した場合の順位計算・扱いが明確になりました。
改訂ルールでは、そうした棄権した選手/チームの試合結果は当該イベントの順位決定には一切反映されず、さらに棄権した選手/チームはそのイベント内のプレーオフ進出やメダルマッチ出場資格も失うことが明文化されています。


詳しい解説
以前のルールでも同様の主旨は述べられていましたが、文章が複雑で「プレーオフがある場合と無い場合」など状況に応じた記載が分かれていたため理解しづらい部分がありました。
2026年版では、ラウンドロビンから撤退・リタイア・失格となった場合は「そのラウンドロビン(および付随する決勝トーナメント)で順位・成績に関与しない」ことをシンプルに示しています。
例えば、総当たり戦の途中で怪我により棄権したチームがあった場合、そのチームが絡んだ試合結果は順位表から除外されます。また当然ながら、そのチームは勝ち上がり制の決勝トーナメントには進めません。



競技者にとっては従来通り「途中棄権すればその大会での順位や賞には絡めない」という基本を再確認する形になります。



また大会運営側にとっても、この明文化により順位計算の方法が統一され、棄権発生時の対応が明瞭になるメリットがあります!


ボレー動作の定義整理
変更概要
ボレーの動作(ボレーをする行為)の説明が、ルール本文から用語の定義セクションに移され、文章表現も整理されました。
内容自体は「ボールをノーバウンドで打ち、その後フォロースルーの動きが止まるまでがボレー動作」というもので変更ありませんが、ルールではなく定義として記載されるようになっています。


詳しい解説
2025年版では「9.B.1. ボレーの動作は、ボールがバウンドする前に空中で打たれてから、フォロースルー(打ち抜き動作)の勢いが止まるまで続く」という意味の文章がルール項目として書かれていました。
2026年版ではこれを“Volleying, Act of”という定義に変更し、意味はそのままに位置づけを変えています。
実質的な競技への影響はありませんが、この変更によってルールブックの構成が分かりやすくなります。
定義セクションにまとまっていることで、選手や審判が「ボレーの動作とは何か?」を確認したいときに見つけやすくなるでしょう。


また文章上の曖昧さも解消されました。
例えば旧ルール文章では「動き(モーメンタム)が止まるまで」と説明していた部分を、新ルールでは同趣旨ながら簡潔にしています。
このような編集上の改善により、用語の理解とルール適用の明瞭さが増す効果があります。



プレーヤーにとっては直接的な変更ではありませんが、ルールブックが洗練され読みやすくなることは、競技の普及や正確なルールの周知にとって大切なポイントですね♪


ラウンドロビンのタイブレーク追加
変更概要
ラウンドロビン形式の大会で複数チームが同じ勝敗成績で並んだ場合の順位決定方法に、新たなタイブレーク基準(第5判定基準)が追加されました。
それは「総得点数の多さ」です。
具体的には、勝敗数が並んだ場合に既存の第1〜第4基準(直接対決や得失点差など)でも決着がつかない時、各チームがラウンドロビン全試合で獲得した総得点が比較され、より多く点を取ったチームが上位となるよう規定されました。


詳しい解説
ピックルボールでは、総当たり戦の大会で同率が発生した際、順位付けのためにいくつかのタイブレーク基準が用意されています。
従来は勝利数→直接対決成績→失点や得点差の比較などがありましたが、それでも稀にすべての基準で並んでしまうケースが起こり得ました。
例えば3チーム総当たりで全チームが1勝1敗、得失点も全く同じになるような場合です。
2026年ルールでは、このような極めて稀な状況に対応するため「総得点」という新たな基準が導入されました。
つまり、そのラウンドロビンで各チームが取った合計点数を比較し、一番得点を稼いだチームを上位とします。
この改訂は主に大会運営の利便性と公平性を高めるもので、選手にとっては極めて珍しいケースでのみ影響するルールです。


観客への判定相談禁止
変更概要
プレーヤーが観客に対して判定の確認や意見を求める行為が、従来よりも厳しく禁止されました。
2025年版では「観客に相談すべきでない (should not)」という表現だったのが、2026年版では「してはならない (must not)」という義務的禁止の表現に変更されました。
これにより、観客にアウト・インの判断を仰ぐことは正式にルール違反となり、違反時には審判から警告や技術的失点などのペナルティが科され得ることが明示されています。
詳しい解説
競技中に判定でもめた際、近くで見ていた観客に「今の入ってましたか?」などと尋ねる行為は、スポーツマンシップの観点から推奨されないものでした。
旧ルールでも「観客に判定を求めるべきではない」とされていましたが、語尾が柔らかかったため強制力が曖昧でした。
2026年からは明確に禁止事項となり、ルール上も「Spectators must not be consulted on any call(観客にどんな判定も相談してはならない)」と記載されています。
この変更の背景には、公平性と試合進行の明瞭化があります。
現行ルールでは観客の助言を仰がないのが原則なのに罰則規定がはっきりしていなかったため、今回「違反したら審判が警告やテクニカルファウル(相手にポイント加算等)を与えられる」ことを明確化しました。
例えば審判がいる公式戦で、プレーヤーがスタンドの友人に「アウトだったよね?」と確認した場合、審判は即座に注意・警告を与えるでしょう。
度重なる場合や悪質な場合には技術的失点(ポイント減点)すらあり得ます。
この改訂により、判定はあくまでコート上のプレーヤーと審判で完結すべきという原則が強調されました。
観客の意見を参考にしようとすることはゲームマンシップ(駆け引き)の一環と見なされかねず、混乱を招きます。
競技者は自分たちで「イン」か「アウト」かの合意を迅速に行い、それでももめる場合は審判やトーナメントディレクターを呼ぶことになります(観客ではなく公式の判断を仰ぐ)。
なお、審判がいない試合でも、相手が観客に頼ろうとしたらレフェリーや大会責任者を呼んで対処するよう助言されています。



こうしたルール強化は、プレーの自主性とスポーツマンシップの向上に資するものです!


「クロスコート」定義の削除
変更概要
ルールブックから「クロスコート(cross-court)」という用語の定義が削除されました。
2025年版では「クロスコートとは、最後にボールが打たれたコートから対角線上に位置するコート」という定義がありましたが、2026年版ではクロスコートという言葉自体を公式な定義やルールとして扱わない方針になっています。
詳しい解説
「クロスコート」という言葉はピックルボールに限らずテニスなどでも使われ、一般には「対角線方向」を指します。
例えばクロスコートショットといえば斜め向かいに打つショットのことです。
ただ、ピックルボールの公式ルールにおいては、サーブの説明などに「対角のサービスコートに入れる」と書かれる程度で、わざわざ“クロスコート”という単語を定義しなくても意味が通じるものでした。



旧ルールでは一応定義を載せていましたが、2026年版ではそれを削る判断をしたわけですね💡
この削除は競技内容に何ら影響は与えず、ルールブックの簡素化が目的です。
用語集から一つエントリーが減った形ですが、プレーヤーにとって困ることはありません。
むしろ「クロスコートって公式に定義があったっけ?」と迷う余地が無くなり、直感的に理解しやすくなったとも言えます。



改訂理由にも「クロスコートのルールや定義を設ける必要がない」と端的に書かれているので、用語整理の一環と考えてOKです!
このような不要な定義の整理は、ルールブック全体をすっきりさせ読みやすくする効果があります。
競技自体には影響しない変更ですが、年々追加され肥大化しがちなルールブックを適切に見直す姿勢の現れと言えます。
プレーヤーや指導者にとっては、用語解説が減ることで逆に本当に必要なルールに集中しやすくなるメリットがあるでしょう。


暴力行為による即時退場規定
変更概要
試合会場における暴力行為に対する罰則が強化され、即時退場(大会からの追放)が明文化されました。
具体的には、プレーヤーが身体的な暴力を振るい他人に傷害を負わせた場合などに、トーナメントディレクター(大会主催者)がそのプレーヤーを大会から即座に退場(失格処分)させる権限があることがはっきり記されています。
また、試合中だけでなく試合前後や会場内での乱暴行為も含め、そうしたフラグラント(悪質)な行為は容赦なく大会から排除できるとしています。


詳しい解説
旧ルールでも暴力行為に対する記述はありましたが、表現や適用範囲がやや限定的でした。
2025年版では「特に悪質で有害な行為があればトーナメントディレクターの判断で大会から退場させ得る」という趣旨でしたが、その例示として「パドルやボールで人に怪我をさせる」「人に唾を吐く」「卑俗な暴言を吐く」等が列挙されていました。
「大会中いつでも、トーナメントディレクターは次の場合にプレーヤーを大会から退場(追放)させる権限を持つ」として、22.L.2に「危害を与えるパドルまたはボールの乱用(Injurious Paddle or Ball Abuse)」という項目を設けました。
22.L.2では「パドルやボールを用いた行為により、人(プレーヤー、審判、観客)に怪我を負わせた場合、または会場設備に損害を与えた場合」が退場対象として挙げられています。
つまり、試合中であろうとなかろうと、暴力的にパドルやボールを投げつけたり叩きつけたりして誰かを負傷させた場合はもちろん、会場の物を壊した場合も含め、即刻大会から追放できるわけです。
この変更の背景には、近年ピックルボール人気の高まりとともに発生した不穏な事件があります。
2025年には試合後に選手同士の乱闘(顔を蹴るなどの暴行)が起きてニュースになる例もあり、協会としても毅然とした対応が必要と判断したのでしょう。
「身体的暴力で怪我を生じさせる行為はどんな場面でも即退場」と明文化することで、抑止力を高めつつ被害発生時には迅速に対処できるようになります。



競技の発展には安全・公正な環境が不可欠であり、今回のルール強化は競技の品位を守るための重要なステップですね!




施設破損行為による即時退場規定
変更概要
上記の暴力退場規定と関連して、会場施設や備品の損壊行為についても即時退場の対象であることが明確化されました。
トーナメントディレクターは「その他の甚だしい不品行」として、会場に損害を与える行為を理由にプレーヤーを大会から排除できると規定されています。
すなわち、ラケットでフェンスを叩き壊すとか備品を蹴り飛ばすといった行為も、場合によっては直ちに大会失格となり得ます。


詳しい解説
旧ルールでは人への暴力以外に「物への暴力」が明示的にルールに書かれていませんでした。
せいぜい「コート設備に危険を及ぼす行為」程度の言及でしたが、2026年版では会場の設備を壊す行為もはっきり違反リストに加えられています。
改訂ドキュメントによれば、この変更は「トーナメントディレクターが妥当と考えるその他の行為も退場対象に含める」ためのもので、特に施設への損害を退場理由に加えるのが適切だと説明されています。
以前の規定では、例えば選手が怒りでパドルを投げて壁に穴を開けた場合などに即退場させたいところ、明文化されていないため判断が主催者の裁量に委ねられていました。
今後は明確にルール違反とできます。
またポイントは、相手に当たらなくても危険なパドル・ボールの投げつけは罰せられる、という点です。
「人に当たった場合」は上述の22.Iや22.L.2で試合没収や大会退場になりますが、「当たらなかったが危険を生じさせた場合」でも技術的違反(テクニカルファウル)として罰せられることが定められました。
これにより、たとえ結果的に人に当たらなくても、観客席にボールを投げ込むなどの reckless な行為は重大な違反とみなされます。
総じて、暴力・破壊的行為に関する規定は2026年から大幅に強化されたと言えます。



プレーヤーは感情的になってもパドルやボールを乱暴に扱わないよう肝に銘じる必要がありますし、審判や大会運営者もこの新ルールに基づいて毅然とした対応を取ることになるでしょう。



フェアプレー精神の維持のためにも、こうした厳格化は歓迎すべき変更だと思います!♪


試合開始前のペナルティ適用
変更概要
試合開始前の時点でも、審判がプレーヤーに対して警告やペナルティを与えられることが明確化されました。
具体的には、試合前のアップやコイントス、開始直前の時間帯において選手が乱暴な言動や不適切行為を行った場合、審判は試合中と同様に口頭注意・テクニカル警告・テクニカルファウルを科すことができると規定されています。
要するに、試合の前であっても「コート周辺にいる間」は審判の管轄であり、マナー違反は許されないということです。


詳しい解説
これまでも、試合前のウォームアップ中に相手を挑発したり、コート外で乱暴な振る舞いをした場合に審判が注意することはありました。
しかし旧ルールではその権限が明確でなく、「選手がコートにいる間ならいつでも警告・失点を与えられる」という記述が2025年版13.G.3.e.にある程度でした(「選手がコートにいる間ならウォーミングアップ中でも技術的警告・ファウルを課せる」旨)。
2026年版ではこの点がよりはっきり整理され、22.Aという項目で「レフェリーの権限:シングルスまたはダブルスの選手に対し、試合中いつでも、さらに試合開始前であっても、警告やペナルティを課せる」と宣言しています。
例えば、試合前のコイントス前に相手を侮辱するような発言をした場合、審判はその時点で技術的警告を与えることができます。
従来は「試合開始=最初のサービスが打たれる前」にはっきりした規定がなく、審判が開始を待ってからペナルティを適用せざるを得ない面もありましたが、今後はすぐに罰則対応可能というわけです。
この改訂により、選手はコートに足を踏み入れた瞬間から節度ある振る舞いが求められることになります。
たとえ試合開始前でも乱暴な言葉遣いや相手への挑発があれば、その場でポイント減点(テクニカルファウルによる)もあり得ます。
また、ウォーミングアップ中のラケット投げなども同様です。
重要なのは「競技エリア及びその周辺では常にルールが適用されている」という意識でしょう。



この変更はスポーツマンシップの一環として理解できます。



プレーヤー間のトラブルの芽を早めに摘み、公平な試合進行を確保する効果がありそうですね✨️



大会に参加する際は、プレーだけでなく試合前後の態度にも十分注意する必要があると肝に銘じましょう!




ダブルヒット(二度打ち)規則の明確化
変更概要
1人のプレーヤーが連続してボールを複数回ヒットする、いわゆる「二重打撃(二度打ち)」に関する規則が整理されました。
2025年に二重ヒットが条件付きで許容されるルールが導入されましたが、2026年版ではそれをさらに明確化し、「一連の連続した動作であれば二度以上(たとえば三度でも)ボールに触れてもOK」としています。
つまり、プレーヤーのラケットにボールが複数回当たっても、それが途切れない一つのスイングの中で起きたなら反則ではないということです。


詳しい解説
昨今のルール改訂でピックルボールは二重ヒットを解禁する方向に進んでいます。
2024年までは二度ラケットに当たれば即フォルトでしたが、2025年ルールで「連続した一方向のスイング動作での二重ヒットは有効」となりました。
そして今回、理論上はトリプルヒットでもクアドラプルヒットでも、滑らかな一振りの中で起きたものであれば有効と明文化されたのです。
実際には、意図的に三回も当てるなどあり得ず、想定しているのはストローク中に偶発的に複数回当たってしまったケースです。


2026年版ルールでは10.D項で「ボールは一人のプレーヤーが一つの連続した動作の中でなら何度当たってもよい」と規定し、さらに10.D.1で「一旦動作が終わった後に再度打つような場合はフォルト」としています。
この変更により、プレー中に微妙な二重ヒットが起きても即座に「失点か否か」の議論をせずに済みます。
審判の裁量としても「今のは連続動作だったのでOK」と判断できる明確な根拠があり、選手間の紛争も減るでしょう。
実際、二重ヒットはほとんど意図せず起きる珍事であり、ルールとして許容するのは公平性を損なわないと判断されたためです。
競技者にとっては、もし自分のショットが変にラケットに二度当たってしまっても動きを止めないことが肝心です。
一瞬止めて打ち直すとフォルトですが、スイングを止めず続けていればプレー続行可能です。
審判の立場では、その動作が途切れたか否かを見極める必要がありますが、今回「continuous (継続した)」「single direction (一方向)」といった表現が追加されたことで判断基準がクリアになりました。
まとめると「止まらず一気に振ったならOK、持ち替えたり溜め直したらNG」ということです。



このルール整理は、珍しいケースへの対処法をスッキリ示した良い変更ですね✨️


試合前説明(ブリーフィング)の簡素化
変更概要
審判が試合開始前に選手へ行う説明(プレマッチブリーフィング)の内容表現が見直され、文章が簡素化・明瞭化されました。
具体的には、コートの特殊条件やルール変更点などを試合前に知らせる際の文言から冗長な部分が削られています。
この変更は主に文章の明確化であり、伝える内容そのものは従来と大きく変わっていません。


詳しい解説
公式戦では、試合開始直前に主審が両選手/チームを集めて「ネットにボールが触れて入ったサーブはレットなしで続行です」「このコートは端が少し狭いので注意してください」等の注意事項を口頭で伝える習慣があります。


2025年版ルールではその説明項目が細かく列挙されており、「許可されたルール修正やコートの異常箇所、標準でないコート条件で安全上問題となり得るもの」を指摘するように定められていました。
2026年版ではそれを17.C.2項に再整理し、要するに「認められたルール修正点、コートの異常や非標準な点で安全に関わるもの」を伝えると簡潔にまとめています。
改訂理由としても「このルールをより明確にするため」と記載されており、実質的にはエディトリアル(編集上)の調整と考えてよいでしょう。
審判にとっては試合前説明で何を言うべきかが整理され、マニュアルとして分かりやすくなります。
選手にとっても、冗長な説明を聞くより要点だけを確認できるためスムーズでしょう。


例えば観客の位置やフェンスまでの距離等は依然として注意事項になり得ますが、それらを一般論として「安全上の考慮事項」と一括りにしました。
結果、17.C.2の文章量は減り、試合前の確認事項が要約されました。
運用上はこれまでと大差ありませんが、文章が簡潔になったことで多くの審判・選手にとって理解しやすくなったと言えるでしょう。


ダブルスで判定食い違い時の処理
変更概要
ダブルスにおいて、ペアの片方が「アウト」とコールしもう片方が「イン」と見なした場合の扱いについて、用語を「doubt(疑念)」から「conflict(意見相違)」に変更する表現修正が行われました。
実際のルール適用としては従来と変わらず、パートナー同士で判定が割れた場合はその打球はインとみなされます。
今回の変更は、その状況を示す言葉をより的確なものに置き換えただけです。
詳しい解説
旧ルールでは、ダブルスで一方がアウトを宣告し他方がそう思わなかった場合、「doubt exists(疑いが生じた)」としてチームのコールは無効、即ちインと扱うとされていました。
2026年版ではこれを「Partner Disagreement(パートナーの不一致)」という見出しで説明し、「conflict exists(対立が生じた)」と表現を変えています。
意味するところはまったく同じで、ダブルスでは二人の意見が一致しない限りアウトコールは成立しないという原則です。
改訂理由も「doubtという言葉をより強い語感のconflictに変えることで、プレーヤー間の意見の衝突であることを明確に示す」とあり、ルールの解釈上の変更ではありません。
これにより、「doubt(単に疑わしい)」よりもはっきり「意見が対立した」状況であると強調されています。
競技実務上は、以前から「片方がインと思うならアウトコールしちゃダメ」というのがダブルスの基本でした。
今回の修正でそのメッセージがさらに明確になった形です。


プレーヤーは声を出してアウトとコールする前にお互い確認するでしょうし、もし同時に矛盾したコールをしてしまった場合は相手に有利(ボールはイン)となることを再確認してください。
言葉尻の変更とはいえ、チーム内で判定の統一が取れない限りアウトコールは無効というルールが再強調された意義は小さくありません。



公正なジャッジのために、曖昧な場合は自チームに不利でも「イン」とすべきというスポーツマンシップの精神がここに表れています。


テクニカルファウルでの試合終了の明確化
変更概要
技術的反則(テクニカルファウル)によりゲームが終了するケースについて、ルール文章が簡潔化されました。
2025年版では「ゲームの勝利点(ゲームウイニングポイント)はサーブ権のある側しか得られない」などの但し書きがありましたが、2026年版では「先に決勝点を取った方がゲームに勝つ」とシンプルに謳っています。
これにより、テクニカルファウルによる相手側へのポイント付与でゲームが決まるケース(サーブを持っていない側が勝利点を得るケース)も、例外ではなく明示的にルール内に含まれる形となりました。
詳しい解説
従来のピックルボールはサーブ権を持つ側でしか得点できない従来型スコア方式(サイドアウト制)が基本でした。
そのため「ゲームに勝つポイントはサーブ側しか取れない」という原則があり、例えば10-0でサーブ側リードの状況で受け側にテクニカルファウル(1点相手に与える罰則)が起きて11点目が入り、サーブ側がサーブしていないのにゲームが終わるという特殊状況が生じ得ました。



このケースを2025年版ではルールで長々と説明していました・・・。
2026年版では、まず4.B Winning the Gameという規定で「先にゲーム勝利点に達したシングルスまたはダブルスチームがゲームの勝者となる」と簡潔に述べています。
これにより、「サーブ側云々」の制限を書かずともテクニカルファウルでレシーブ側に点が入ってゲーム終了という場合もカバーされます。
また改訂ドキュメント補足情報には、そのシナリオが具体的に説明されており「サーブ側0点・レシーブ側ゲームポイント10点の場面でレシーブ側がテクニカルファウルを引き出し1点獲得すれば、サーブしていなくても勝ちになる」と例示しています。
従来は否定形の条件が重なって分かりにくかった部分を「とにかく先に決めたら勝ち」とまとめた形です。
もちろん通常のプレーではサーブ側でしか点が入らないので、この文だけ見ると違和感がありますが、テクニカルファウルやラリーポイント制導入時などには適用される普遍的な表現となっています。
実質的なルール変更ではなく表現の簡素化ですが、ノンサーバー側にポイントが入ってゲームが終わる場合(稀ですが)も自然に包含するメリットがあります。
要するに、「ゲームに勝つには最後の得点を誰かが取ればいい」という当たり前のことを言い直しただけです。


サーブ時のスピン付加の明確化
変更概要
サーブにスピンをかける行為に関するルールが明瞭化されました。
2025年版では「サーブのためにボールをリリースする際にスピンを与えてはならない」とされていましたが、2026年版ではこれを踏襲しつつ「ただしパドルでボールを打つ瞬間にスピンを与えるのは構わない」ことを明示しました。
つまり、手やパドルからボールを放す段階で回転を加えるのはNGだが、実際に打つ際にカットサーブなどでスピンをかけるのはOKということが、よりハッキリ記載されたのです。


詳しい解説
ピックルボール界ではここ数年、スピンサーブが大きな話題となってきました。
2022年頃に流行した「チェーンソーサーブ」(指でボールに強いスピンをかけてから打つ)が禁止され、2023年からサーブ前に手でボールにスピンを与える行為は禁止となっています。
しかし一方で「パドルで切るように回転を与える」ことまで禁止と勘違いする人もおり、現場で混乱がありました。
2026年版ルール7.B.2には「ボールをリリースする際にいくらか自然な回転が生じることはあるが、打つ前に手やパドルのいかなる部分でも意図的に操作・スピンを与えてはならない。ただしパドルの面から重力でボールを転がり落とすのは例外として許可される。パドルでボールを打つ瞬間にスピンを与えるのは構わない」と明記しています。
この最後の一文が新しく追加された部分で、改訂理由にも「サーブ時、他のルールに則っていれば、パドルでボールにスピンを加えても良いことを意味する」とはっきり書かれています。



これにより、「サーブに回転をかけるのは禁止なのか?」という長年の混乱は解消されますね。
このルールは「もっとも誤解されてきたルールの一つ」だったため、USA Pickleballも注釈を入れています。
要は、ボールを手から離す瞬間に指で回したりしてはいけないが、実際にサーブを打つ際にスライス回転やトップスピンをかけるのは問題ないということです。


多くの競技者は既にそう理解していましたが、新ルールで明言されたことで全員が共通認識を持てます。
例えばトスアップ(実際にはピックルボールではトスしませんが、ドロップサーブも含め)して打つとき、パドル角度で横回転を与えたり、カット気味に当てたりするのは戦略上有効な合法テクニックです。
一方、打つ直前に指先でボールを回して高速スピンさせるのは依然禁止です。
今回の明文化を受けて、レクリエーションの場でも「サーブ時にパドルで回転をかけてもいいんだよ」と説明しやすくなるでしょう。



競技レベルでも、このルール理解を統一することで余計な抗議や混乱が減り、試合に集中できるようになりそうです!


アウトコールの迅速化義務
変更概要
プレーヤーがアウトのコール(ライン判定)を行うタイミングに関するルールが厳格化されました。
新ルールでは、相手の打球がアウトだと思っても、自分がそのボールを返球した場合は「相手が打ち返す前」または「ボールがデッドになる前」にアウトとコールしなければならないと定められています。
逆に自分が返球しなかった場合は、すぐにアウトと宣告すればボールがデッドになった後でもそのコールを有効と認める(即座のコールならOK)としています。
要するに、アウトコールはできるだけ早く、プレー続行に入る前に行えという明確な指針が示されたのです。


詳しい解説
以前のルールには「プレーが続いていない限り、次のサーブまでアウトコールを待っても良い」ような抜け穴がありました。
具体的には、選手がアウトと思ったボールを見送った場合、理論上は次のポイント開始直前までにアウトと宣言すれば有効と取れる書き方だったのです。
このため、稀に「かなり経ってからアウトを主張する」ケースも起こり、審判泣かせでした。
その内容は上述した通り、返球した場合は相手が打ち返す前までにコール義務、返球しなかった場合は即座にコールすればOKというものです。
例えば、自分がロブを追ったけれど諦めて見送ったとき、バウンド後すぐ「アウト!」と言えば有効ですが、数秒ぼんやりしてからだと無効になる恐れがあります。


簡単にまとめると、アウトコールはためらわず即座に行うことがフェアプレー上も要求されるというメッセージです。



プレーヤーへの実践的アドバイスは「アウトだと思ったら迷わずすぐ声か手で示すこと。ためらえばプレー続行」という一文に尽きます💡



審判にとってもアウト判定を遡って検証する手間が省け、ゲームの流れが良くなると期待されます!


ダブルス片方棄権時の続行容認
変更概要
ダブルスの試合で一方のプレーヤーが負傷等で棄権した場合、残った1人のプレーヤーだけで試合続行することが新たに認められました。
従来はペアの一人が試合不能になればそのチームは試合放棄(リタイア)となりましたが、2026年からは条件付きで「一人対二人」で最後までプレーすることが可能になりまた。
その際、棄権した選手はコートから離れ、試合は残った選手のみで通常通り進行します。
詳しい解説
このルール変更は、混合ダブルスなどで片方がケガをした場合にも試合を成立させたいという要望から生まれました。
以前はペアのどちらかが試合を続行できなくなると、そのゲームは「リタイア負け(Retirement)」として終了していました。
しかし新ルールでは21.C.9にて「15分のメディカルタイムアウト後にも続行不能な場合は試合放棄とする。ただしダブルスでは、棄権した側のパートナーが続行を望めば、必要なルールを適用して試合を再開する」と書かれています。
つまり、もう一人が「一人でも戦う」と決めれば、試合を続けて良いのです。
もっとも、戦力的には1人対2人では極めて不利ですから、この規定は相手チームへの敬意や大会進行上の措置としての意味合いが強いでしょう。
しかし例えばダブルス決勝でパートナーが足を痛めたとき、「このまま終わりたくない、一人で挑む」といったドラマチックな展開も可能になります。
その場合のルールも細かく規定されています。
例えばサーブ順・ポジションはそのまま維持され、棄権者が本来サーブ/レシーブすべき場面では自動的にそのラリーは失点(フォルト)となるなど、特殊な扱いが定められています。
具体的には、「もし棄権した人の番でサーブすべき局面なら、スコアコール後即フォルトを宣告して相手に得点を与える」「相手側のサーブが本来棄権者の受け持つコートに入った場合も有効(返球者1人しかいないのでかなり不利ですが、そのまま)」などです。
タイムアウトやポジションについても細則がありますが、大筋は「残った選手はコートの両サイドを一人でカバーし、サービスオーダーは飛ばせない」ということです。



確かに過去にも非公式に「大会ディレクター裁量で一人続行」が行われたことがあり、それを公式ルールに組み込んだ形ですね
競技者としては、起きてほしくない事態ですが覚悟を持って挑めば最後まで試合を諦めずに済むという点で前向きな改訂と言えます。
また棄権後に10秒カウントなどはなく即再開する規定で、試合は中断せず続行されます。
相手チームも勝敗はほぼ決まりでしょうが、手を抜かず最後までプレーすることが求められるでしょう。
観客にとっては、ピックルボールで1対2の試合を見る稀な機会となるかもしれません。



このルールは頻発するものではありませんが、いざという時に「まだ負けではない」選択肢があることを覚えておいてください!💡




レフェリー判定への抗議撤回の扱い
変更概要
審判の判定に不服がある場合、選手はヘッドレフェリー(上級審判)やトーナメントディレクターを呼んでジャッジを仰ぐことができますが、その要請を途中で撤回した場合の扱いが新たに定められました。
2026年ルールでは、ヘッドレフェリー等を要請したあと「やはりやめます」と取り下げると、その選手/チームには通常のタイムアウトが1つ消費されます。
もしタイムアウトが残っていない場合はテクニカルファウル(ポイント減点)が科されます。
これは要請だけして試合を一時中断させるような不正を防ぐ措置です。


詳しい解説
試合中に判定へ異議を唱える場合、まずコート上の主審にチャレンジし、それでも納得できなければ「ヘッドレフェリーを呼んでください」と要求する手順があります。
旧ルールでも、この要求をした後に主審が上級審判を探しに行っている間に「やっぱりいいです」と撤回することは非公式にありました。
しかし中断を意図的に引き起こして相手のリズムを崩すなどの可能性もあり、公平とは言えません。
そこで2026年版では20.J Officiating Decision Challengeの項で、20.J.1 Rescinding Challenge Requestとして次のように規定しました。
↓
ヘッドレフェリーまたはトーナメントディレクターの要請をして、それが審判に認知された後にその要請を撤回した場合、その選手またはチームには通常のタイムアウトが1つ課される(消費される)。
もし通常タイムアウトが残っていない場合、審判はその選手/チームにテクニカルファウル(失点ペナルティ)を与える。
つまりタダでは撤回させないということです。
改訂理由でも「要請だけして中断の恩恵にあずかり、その後撤回する選手がいたため」と述べられており、このルールによって意図的な時間稼ぎが抑止されます。
具体例を挙げると、選手Aが「ヘッドレフェリーをお願いします!」と叫んだ後、相手選手や観客が待たされている間に息を整え「もう大丈夫です」と取り下げた場合、選手A側はタイムアウト1つ消費となります。
タイムアウトがもう無ければ相手に1点献上です。
一方で、本当にルールに則った異議であれば堂々と要求し、結果自分が間違っていてもタイムアウト1つで済むとも言えます(これ自体は以前から、判定が正しかった場合はタイムアウト消費というルールでした)。
要は「ごめん、やっぱいいです」は許されないということです。



試合をスムーズに進行させ、不要な中断を減らすための改訂であり、フェアプレー精神にも適っています。


メディカルタイムアウト撤回の新ルール
変更概要
メディカルタイムアウト(負傷等で試合を一時中断し治療を受けるための休憩)について、リクエスト後の撤回に関するルールが新設されました。
具体的には、選手が「メディカルタイムアウトお願いします」と申告した後、医療スタッフが呼ばれて到着する前に「やはり治療は不要です」と撤回した場合、その選手は通常のタイムアウトを1つ消費し、メディカルタイムアウト自体は未使用のままとなります。
詳しい解説
メディカルタイムアウトは1試合に各選手1回(最大15分)認められる救済措置です。
しかし選手によっては「少し休みたいからメディカル申請→でも大事には至らないのでキャンセル」という動きを取る例もありました。
旧ルールではこうしたケースの扱いが明確でなく、中断させ損という感がありました。
ルールは上記概要の通りですが、順を追って説明します。
選手Aがラリー中に足をひねり、「メディカルタイムアウト!」と要求したとします。
審判がメディカルスタッフを呼びますが、その間にAが「大丈夫そうだからやっぱり続行します」と言った場合、Aの通常タイムアウトが1つ消費されます。
つまり「治療時間」を使わずに代わりに自分の持ちタイムアウト1分間を使った扱いにするのです。
メディカルタイムはまだ使っていないことになるので、後で本当に必要になれば改めて15分請求できます。
改訂理由では「メディカルタイムアウトは通常試合を止めて救護を待つが、申請後1分程度で『やっぱり平気』となる選手もいる。
その際、メディカルスタッフ到着前であれば通常タイムアウトに振り替える選択肢を与え、不当にメディカル休憩を浪費しないようにした」といった旨が説明されています。
ポイントは医療スタッフが実際到着する前というタイミングです。到着後に「やっぱりいい」はできません。
またメディカルタイムアウト開始後(治療に入った後)に復帰可能となって早めに切り上げても、それは1回使ったものとして消費されます(当たり前ですが)。



この規定により、選手は「軽傷かも?でも痛い…」と迷ったとき、一旦メディカルを申請してもすぐ良くなれば撤回できるようになりました。



ただしタダではなく1分のタイムアウト消費という形です。



逆に気軽なメディカル要請が減る効果もあります。



むやみに呼べば自分のタイムアウトを失うので、本当に必要なときだけ申請するようになるでしょう。
例えば打撲で悶絶したが30秒で痛みが引いた場合、旧ルールではもう15分貰うか棄権かの二択でした。
新ルールでは「通常タイムアウト1つで済ませて続行」が可能です。
これは選手にとって柔軟な救済となります。
また、審判が呼んだ医療スタッフが無駄足にならない点でも大会運営上有益です。
なお審判は、選手に対し残りタイムアウト数は教えてよいものの、「続ける?やめる?」等のアドバイスはしないことになっています。



選手自身が判断するべきということですね。
重要なのは、本当に危険な状態では決して無理せずメディカルを使うことです。



ルールが柔軟になったとはいえ、安全第一で競技を続けましょう♪
ラリーポイント制の更新
変更概要
これまで試験導入されていたラリーポイント制について、2026年は引き続きオプション採用としつつ、その詳細ルールが正式に整理されました。
特に大きな変更点は、ラリーポイント制の下で「どちらがサーブしていてもラリーに勝った側にポイントが入る」という点が明文化されたことです。
2025年試行時には「ゲームポイントだけはサーブ側でないと取れない」等の特別ルールがありましたが、それが撤廃され、常に毎ラリー勝者に得点が加算されます。
また、使用できる試合形式(何点先取や何本先取など)も詳しく規定されました。
詳しい解説
これらは大会ディレクターがラリーポイント制を採用する場合の選択肢として示されました。
大半の大会は従来通りサーブ権側のみ得点の方式を継続しますが、一部の大会では採用可能です。


今後この方式が主流になるかは2027年以降の判断待ちですが、2026年は選択ルールとして正式にルールブックに組み込まれたことになります。



新たな形式にも柔軟に対応できるよう、プレーヤーも両方のスコア方式に慣れておくと良いかもしれませんね


車いすプレー専用ルールの新設
変更概要
車いすピックルボールに関するルールが大幅に整理・拡充され、独立したセクション(25.A)として公式ルールブックに新設されました。
車いす使用プレーヤーに適用される特別ルールが細かく規定され、以前は本文中に散在していた車いすルールが一箇所にまとめられています。
詳しい解説
ピックルボールは障がい者スポーツとしての側面も持ち、特に車いすピックルボールはアメリカで盛んです。
2026年改訂では25.A節に「Wheelchair Play」として章立てし、そこに包括的な車いすルールを網羅しています。
これにより、車いす競技者や大会運営者が必要なルールを探しやすくなりました。
これは、USA Pickleballが障がい者プレーヤーへの取り組みを本格化させた象徴的な改訂です。
日本でも将来的に車いすピックルボールが普及する可能性がありますが、その時にこのルールが指針となるでしょう。



ルールブックに明確な形で掲載されたことで、誰もがルールを確認しやすくなり、混乱なく競技を楽しめるようになりますね✨️




ボレーサーブの上向き軌道を「明確に」要求
変更概要
サーブの打ち方に関する規定が厳格化され、特にボレーサーブ(バウンドさせず直接打つサーブ)の際にはパドルが「明確に」上向きの軌道でスイングされていなければならないとされました。
これまで「上向きのアーク(軌道)」とはされていたものの判断が難しかったのですが、新ルールで“clear upward arc”(明確な上向き)と表現が追加されたことで、横振りやフラットに近いサーブはフォルトと判定されやすくなります。
詳しい解説
ピックルボールのサーブは「アンダーハンドで打つ」ことが基本で、以下の3条件が伝統的にあります。
- パドルは上向きの軌道で振られること(低い位置から高い位置へ向けてスイングすること)。
- インパクト時にパドルの先端(ヘッド)は手首より下にあること(パドルヘッドが手首より高い位置にあればアウト)。
- コンタクトは腰(へそ)より下であること。
これ自体は変わっていません。
しかし問題は「上向きの軌道」がどの程度なら良いか、微妙なサイドアームサーブ(横から斜めに振るようなサーブ)はOKかNGか、審判泣かせでした。
そこで2026年版では7.C.1 Upward Arcの項目で「サーバーのパドルはボールと接触する時に明確に上向きの弧を描いていなければならない」としました。
また7.C.2で「パドルヘッドの最高点は手首関節の最高点より明らかに上にあってはならない」と、こちらにも”clearly”が入っています。



このclearly(明確に)の一言追加が大きな意味を持ちます!
以前は「まあ上がってると言えなくもない」というギリギリを攻める選手(サイドスピン気味に速いサーブを打つ等)がいましたが、今後トーナメントでは厳格に取られるでしょう。
実際、大会では審判がこの新ルールに基づきボーダーラインのサーブを積極的にフォルトコールすることが予想されます。



プレーヤーへの影響としては、普段から明らかに下から上へ振り上げるフォームを身につけておく必要があります。



怪しい横振りだとレクリエーションではともかく、大会では警告されるリスクがあります!
このルール強化の背景には、一部選手がサーブでアドバンテージを得ようと規定ギリギリを攻めた結果、判定が難しくなっていた事情があります。
そのため審判目線で明らかなものでなければ違反としたわけです。
一般プレーヤーにとっては、「今までOKだったフォームがいきなり反則!?」と感じるかもしれません。
しかし多くの場合、普通にアンダーハンドで打っていれば問題ありません。
注意すべきはサーブでスピードを稼ごうと横振り(サイドアーム)に近くなっている人です。



そのような人は少しフォームを見直し、より明確に下→上へのスイングを心がけましょう
この変更により、サーブ規定そのもの(腰より下、手首より下)は不変ながら、運用が厳格化されます。
審判も監視を強めるでしょうから、クリーンなサーブを身につけておくことが大切です。



なお、ドロップサーブ(バウンドサーブ)は引き続き許可されており、その場合はこれらのアークや腰の規定は適用されません。



もし上向きサーブに自信が無ければ、ドロップサーブを選ぶのも一つの手段です。


得点コールへの異議手順の変更
変更概要
得点の読み上げ間違いに対して選手が異議を申し立てる手順が改訂されました。
新ルールでは、サーブが打たれた後にスコア間違いに気づいても、プレーを止めて修正を要求したらその選手のフォルトになると規定されました。
つまり、スコア間違いの指摘はサーブ直後までに行わなければならず、それを過ぎてラリーが進行した後は指摘しても自分のミスになるという厳しいルールです。
また、サーブ前であれば誤スコア確認のためラリーを中断でき、その時点で誤りが認められればラリーはやり直しになるとも明記されています。


詳しい解説
試合中、審判がコールするスコアが間違っている場合があります。
以前のルールでは、選手はタイミングに関する規定が明確でなく、相手がリターンを打った後でも「ちょっと待って!」と止めて審判にスコア確認を求めることが起こり得ました。
これが非常に試合を混乱させていたため、2026年からはっきり線引きがされました。
新ルール6.F Challenging the Score Callには次の段階が定められています
- サーブが入る前(トスして打つ前)なら、いつでも「スコア合ってますか?」と確認質問できます。この場合は普通に答えてもらえます。
- サーブが打たれた後〜リターンが打たれる前になら、プレーを止めて異議を唱えて良いです。審判に「スコア違います!」と言ってラリーを中断した時点で、
- もし本当にスコア間違いならラリーを最初からやり直します。
- もしスコアが合っていた(選手の勘違い)ならその選手のフォルトで相手にポイントが入ります。
- リターンが相手にヒットされた後(ラリーが続行中)に中断した場合は、新ルールでは無条件にその中断した選手のフォルトです。たとえ本当に間違っていても自分のミスになります。従って基本的に返球後に止めるメリットは皆無です。
- ラリー終了後(ポイント確定後)に間違いに気づいた場合は、そのポイント結果はそのまま有効で、次のポイント開始前にスコアを修正するだけです。
この改訂は、進行中のラリーを止める行為を極力抑え、もし止めるなら早い段階でというプレッシャーを与えるものです。
公式ルールの規定はかなり厳しく、リターンが返ってきてから「やっぱりスコア違う」と言っても認められない(言えば自滅する)ことになります。
従来は選手がそのくらい遅く言っても「まぁ審判が間違ってたらポイント無効にしてリプレイかな?」などと対応していたケースもあったため、かなり様変わりします。
プレーヤーへの教訓は明白で、「スコアに疑問があればすぐサーブ前に確認」「サーブ後に気づいても自分が返球してないならすぐ止める」「一旦ラリーに入ったら最後までやって後で直す」ということです。
特に「サーブ後〜リターン前まで」という一瞬の判断が重要で、迷ったらすぐ「ストップ!」**と言わないと、ずるずるラリーしてからだと言えなくなるわけです。



審判側も、このルールにより対応が楽になります。
プレー中に止められるタイミングが限定されるため、そこで止まらなければ「あとは終わってから直すだけ」という処理が決まります。
選手間の駆け引きで「今止めると損か得か」なんて考える余地も減るでしょう。



小さな注意点として、無審判試合ではこのルールはどうなるかですが、おそらく同様に「返球後に中断して相手に確認を求めても原則無効」でしょう。



とはいえ無審判ではそもそも双方合意で柔軟に対応するケースが多いので、大会の公式戦で審判付きの場合に特に意識してください。


障がい者スタンディング部門の創設
変更概要
Adaptive Standing Division(アダプティブ・スタンディング部門)と呼ばれる、立位でプレーする障がい者のための新しい競技区分と、そのルールが制定されました。
これは、車いすは使わないものの身体に障がいがあって健常者と同じ動きが難しい選手のカテゴリーで、適用される特別ルールが定められています。


詳しい解説
アダプティブ・スタンディングとは、車いすに乗らず立ったままでプレーする障がい者を指します。
たとえば片脚が不自由、義足、平衡感覚に障がいがある等で俊敏な動きに制約があるが、車いすは使わず自力で立ってプレーする選手たちです。
このような選手はこれまで一般部門に混ざっていましたが、競技性の担保と公平性の観点から独自の部門を設けることになりました。
「永続的な身体障がいで、機動力・バランス・協調に著しい影響を及ぼすものを持ち、プレー中に車いすを使用しない人」がAdaptive Standingプレーヤーです。
この新設は、USA Pickleballが障がい者スポーツとしてのピックルボール拡大に本腰を入れたことを示します。
これまでは「誰が該当?」「どんな配慮が公正?」といった部分が各大会で手探りだったのが、今回ルールとして全国統一されました。
Eligibility(資格)の線引きは難しいですが、明文化したことで選手も参加しやすくなりますし、運営側も基準を参照できます。
日本においても、体に障がいがあるけれど車いすではないプレーヤーが増えてきた場合、このAdaptive Standingカテゴリーの導入が検討されるかもしれません。
その際、USA Pickleballの規定が指標となります。
試合中の予備ボール落下・露出はフォルト
変更概要
プレー中にポケットなどから予備のボールが落ちたり見えたりした場合、そのプレーヤーのフォルトになると定められました。



相手から見て予備球がチラッとでも見えていたらアウト、地面に落としてしまったらもちろんアウトという厳しい内容です!


詳しい解説
ピックルボールではサーブ権が頻繁に交代するため、サーバーが予備のボールをポケットやウエストバンドに挟んで持ち歩くことがあります。
その予備球がラリー中に転がり落ちたりすると、相手の注意をそらす可能性があり、本来はディストラクション(相手への妨害)に当たります。
しかし旧ルールでは明文化が弱く、しばしば「レット(やり直し)」のように扱って済ませることが多かったのです。
例えば、自分がポケットにボールを入れてダブルスをしていたとして、そのボールがチラリと相手に見えてしまうほど飛び出していた場合、相手がそれを指摘すれば自分のフォルトです。
また走っている最中ポロッと落としてしまった場合、即座に自分のフォルトになります。



これまではそうなるとプレーを止めてリプレイにすることが多かったのですが、今後は落とした側の完全なミスという扱いです!



確かに2つボールが見えると紛らわしく、相手はどちらを打てばいいか一瞬惑います。



そうした妨害行為を未然に防ぐため、選手に注意喚起する意味でフォルト扱いにしたわけですね
競技マナーとしても、予備球は体にしっかり固定して落とさないようにすべきです。
プロテニスでもボールポーソンを使わずプレーヤーが持つ場合、落としたら失点になります。
同様の厳格さがピックルボールにも導入されました。
再現防止策として、2個目を持ちたくない人はコート隅にボール置き場を用意するとか、ボールホルダーを使うなど工夫すると良いでしょう。
なお、相手側が落とした予備球に気を取られてミスした場合でも、ルール上は落とした側のフォルトなのでラリーは落とした側の負けになります。



審判も見逃さないでしょうし、セルフジャッジでも相手が落としたらすぐ指摘してフォルトにできます。



これは明確な抑止力となるので、選手は皆注意するようになるはずです。
レクリエーションではそこまで厳密にしないかもしれませんが、競技志向のプレーヤーは予備球はポケットの深くに、できれば1球だけにするなど心掛けるべきでしょう。
もし複数持つときも、絶対落とさない自信がないならやめた方が無難です。



意図せずとも落としてしまえば相手にラッキーポイントを与えてしまう、そんな時代になりました


危険なボール・パドル投げの罰則明確化
変更概要
意図的にボールやパドルを投げつける行為に関する罰則が明確化されました。
具体的には、
- 誰かに当たってしまった場合は即座にその試合の没収負けとなる可能性があること
- 当たらなかったが危険を及ぼした場合はテクニカルファウルに分類されること
といった具合に、故意のボール・パドル投げを厳しく取り締まる線引きが示されました。


詳しい解説
既に「暴力行為による退場規定」で述べたように、人に実害(怪我)が出れば退場/追放の対象になり得る。
しかしそれほどでなくとも、カッとなってボールを客席に打ち込むとかパドルをフェンスに叩きつけて跳ね返すなど、他者に危険を及ぼす行為があります。
2025年まではそれらがひとまとめに「テクニカルファウル」扱いでしたが、2026年版では危険度に応じた区分がなされました。
改訂後は、
- 選手がボールやパドルを怒りに任せて投げ、その結果「誰かに直撃」あるいは「施設を損壊」した場合:これは重大違反に該当し、審判はその選手を試合没収負けにする権限があります。
- 投げた/叩きつけたが幸い人や物に当たらなかったが、周囲を危険にさらした場合:これは13.G.2.gから継承される扱いでテクニカルファウルとなります。
そして22.L.2に前述のように「人に怪我or施設損壊なら大会退場(エジェクション)」もあります。
一方、実害無しケースについては22.L.5 Other Behaviorおよびテクニカルファウルの項目でカバーされます。



まさに故意の度合いや結果によりペナルティが階段状になった形ですね
例を挙げると、ある選手が失点後に怒ってボールを後方に打ち返したとします。
運悪くそれが他コートで休憩中の選手の顔面に当たったら…これは即その試合負けにされ得ます。
逆に壁に当たって跳ねただけで誰にも当たらなければテクニカルファウル(相手に1点)で済むでしょう。



いずれにせよ普通の警告より重い罰なので、やってはいけない行為であることは明白です。
この変更の背景には、先述した暴力事件の増加がありますが、それに留まらず全般的なマナー向上の意図があります。
日本でもローカル大会で苛立ってネットを蹴ったりする人がいるかもしれませんが、国際基準に照らせば即失格となる行為です。



国内普及の段階からスポーツマンシップを啓発し、このような行為が絶対に許されないことを周知することが大事だと思います!
ラインジャッジ「見えない」時の対処
変更概要
試合でラインジャッジ(線審)が配置されている場合、線審が見えない旨の合図を出した際の主審の対処手順が明確化されました。
新ルールでは、線審が腕で「ブロック」(自分には見えませんでした)のサインを示したら、主審は自分が見えていたなら即座にコールを下し、見えていない場合は他の審判員に協力を仰ぐことになっています。


詳しい解説
従来も主審は線審が見えなかった場合にフォローする役割でしたが、細かな手順は規定が薄かったです。



??
つまり、例えば深いロブが入ったかアウトか、線審がプレーヤーに遮られて見えなかったとします。
線審は腕を交差させる等のブロックサインを出します。
その瞬間、
- 主審が角度的に見えていたなら即自分でイン/アウトをコールします。
- 主審も見えていなかったなら、他の審判(例えば反対側の線審や副審がいれば)に「見えた人いる?」と確認し、それでも誰も見えていなければレット(リプレイ)となります。
このフローは常識的ですが、正式に書かれたことで試合進行が迅速かつ統一的になります。
以前は主審が少し逡巡してからリプレイにするケースもありましたが、新ルールでは即断を促しています。



“immediate”という言葉が使われている通り「すぐに判定せよ」ということですね💡
線審制度が導入される大会(上位大会)では重要な改訂です。
観客にとっても、「あれ線審見えなかったみたいだけど審判団どうするんだ?」という時に、このルールに沿ってテキパキ対処されるのを見ると安心感があります。
実務上は、副審がいれば主審と合わせて4人の目でカバーできますし、見えない場合はリプレイという救済もあります。
今回の変更は主審への裁量委譲を一層推し進めた形とも言えます。
プレーヤーにとっては、自分が打ったボールが際どくて線審が見えないとき、間髪入れず主審がコールするかもしれないので驚くかもしれません。



しかしそれがルールです。
もし納得できなければ(審判のコールにチャレンジしたければ)前述のヘッドレフェリー要請の流れに移ります。
が、実際には主審が見えていた場合のコールは揺るがないでしょう。
この規定は選手よりも審判向けですが、公平で迅速な判定を下すためのものです。
日本の大会でも線審を付けることが増えたら、このルールを踏まえて審判が対応する必要があります。
線審→ブロック→主審が即コール、これをお互い理解しておけば、競技運営はスムーズです。


タイムアウトの正しい取り方
変更概要
タイムアウトの要求方法が明文化・厳格化されました。
選手はタイムアウトを取る際、必ず声やはっきりしたハンドシグナルで宣言し、相手チームおよび審判に向けて示さなければならないと規定されています。
また、
- サーブが既に始まった後(ボールがサーブヒットされた後)にタイムアウトを要求した場合はその選手のフォルト
- 要求が不明瞭(声を出さず手も挙げず離席など)だった場合は遅延行為として警告(口頭またはテクニカル)が与えられる可能性がある
と新ルールで細かく定められました。


詳しい解説
これまでタイムアウトは「いつでもサーブ前なら取れる」「ダブルスなら誰がコールしても良い」とされていましたが、明確な呼称方法は定まっていませんでした。
試合中、疲れた選手が勝手にベンチへ戻って座り込むようなケースもあり(言葉で言わずにタイムアウトを事後申告する感じ)、トラブルの元でした。
2026年版では21.A.2 Requesting Time-Outとして、
- タイムアウトはラリー間もしくはゲーム間にのみ請求可(サーブ前であればOK)、
- 「タイムアウト」と声に出すか、片手T字サインなど明確なジェスチャー、あるいはその両方で宣言すること
- 要求時には相手と審判の双方に向けて行うこと
と定めています。
さらに21.A.2.aで「サーブ後にタイムアウトをコールした場合はフォルト」、21.A.2.bで「声や合図を伴わないタイムアウト要求(例えば無言で退出など)の場合、遅延行為として警告またはテクニカル警告を与える」とも書かれました。
例えば、相手がサーブを打って返球もしていないのに突然「タイムアウト!」と叫んだら、それは自分の失点になります。
またダブルスでパートナー同士「ちょっと休憩…」と目配せしてベンチに下がっても、審判に申告しなければ警告を食らうでしょう。



これは試合を止めるときは必ずはっきり宣言しなさいという当たり前ですが重要なルールです。
改訂理由には「選手は、自分のタイムアウトで試合が止まったことを相手と審判に確実に知らせる必要がある」とあります。
裏返せば、相手や審判がそれに気づいていないのに勝手にプレーを離れてはいけないということ
最後に
2026年のUSA Pickleball公式ルール改定は、競技性の向上・安全確保・公平性に重点を置いたものであり、年々プレーヤー人口が増えレベルが上がるピックルボール界に即したアップデートとなっています。
今回新設・改訂された条項群を見ると、危険行為への厳格対処や障がい者への配慮強化、ゲーム進行のスムーズ化など、ピックルボールを誰もが安心して楽しめるようにする意図が感じられます。
日本において公式大会に参加する選手、あるいは日頃プレーを楽しむ愛好家も、こうしたUSA Pickleballルールの動向には注意を払っておくのがおすすめです。
特に国際大会出場を目指す競技者にとっては、USA Pickleballルールが世界基準となります。
幸いUSA Pickleballは公式サイトでこれらの改定情報やPDFを公開しており、誰でも原文を確認可能です。
参考:Official Pickleball Rules(USA Pickleball公式)



是非公式情報源にも目を通し、最新ルールを理解したうえで日々のプレーに活かしてください♪






